ウイングスーツとは
ウイングスーツとは、特殊な布を手と足の間に張る特殊スーツです。高所からスカイダイビングのようにジャンプして空を滑走する体験ができます。1990年代のフランスで原型が考案され、1999年にはフィンランドで販売が開始されています。
ウイングスーツでの飛行は『ウイングスーツ・フライング』や 『スカイフライング』 と呼ばれています。ウイングスーツで飛ぶ人間の事を『ウイングスーツ・パイロット』、『ウイングスーター』、『スカイフライヤー』と呼びます。
高い崖が多く、規制がほとんど存在しないスイス、ノルウェー、フランス、イタリアなどの欧州諸国で盛んなスカイダイビングのカテゴリーに属するスポーツ競技です。
パラシュート降下よりも方向や飛び方が自由に変えられるスーツを着用することがスカイダイビングと異なる部分です。その分事故率が高く、毎年死亡者が出ています。
ウイングスーツの使用用途
一般的で値段が安めのウイングスーツは空気を通さないナイロン素材で作られています。薄手と厚手の2種類のナイロンを利用して空気が入ると膨らみ硬くなるラムエアー構造を作っています。これによってダイビング中の空気抵抗を増やして落下速度を抑えるだけでなく、揚力も発生して滑空することが出来ます。
最高時速は200km以上に達します。着陸時は、事前にパラシュートを開いて減速します。これはスーツ単体での飛行時の急減速が難しいためです。
スカイダイビングの上級者が一定の条件を満たさなければならないほど滑空や着地などの操作難易度が高いため、体験できる対象者は限られています。
その他に、カーボンファイバーで作られた飛行機のような翼『ウィングパック』を装着できるウイングスーツもあります。値段は高くなりますがウイングパックは速度と移動距離をさらに増大させることができるジェットエンジンを装着することが可能です。主に軍事の分野で使用されています。