adsb

adsbとは

adsbは、放送型自動従属監視のことです。航空機が衛星測位システム(GNSS)を使用し自らの位置を特定し、その機位を絶えず送信することで追跡を可能とする監視技術です。

主に航空交通管制で使用され、航空機のカテゴリ・識別、航空機の旋回・上昇・降下などを、通知するシステムです。

ヨーロッパの領空内に入っているすべての飛行機で2015年までにadsbが必須となっていました。ヨーロッパとアメリカは、2009年12月にトランスポンダの搭載を義務づけることを決定しています。

航空機が発するトランスポンダ応答信号にはこのシステムによる情報が追加され、航空機がGPS(衛星利用測位システム)により測位した機体自体の位置情報や個体識別アドレスといった情報を受信・解析することにより航跡データを得ることが可能です。

adsbの使用用途

この技術は『Flightradar24』のwebサイトなどの用いられています。一般の人でも受信セットを購入すれば簡単に航跡データを得られます。日本での搭載義務はありません。日本国内の国際線が多い空港は9割以上の航跡データが取得できますが、国内線が多い地方の空港では5割程度見られます。

従来のレーダーシステムよりも低い費用で、広範囲での状況が把握できる上に精度も高い品質のトラッキングを可能にします。航空機同士が相互に位置情報を交わすことで個別に状況判断も可能となり、人間の操作を必要としない『完全自動式』です。

また、従来の方式よりも航空機同士の間隔を詰める指示を管制官が出せるため、空域や空港などで混雑している多くの交通量をさばけることにつながります。効率化されることで、進入や着陸に対する許可を待つ時間が短縮されることからコスト削減や環境保全も見込まれています。

管制官が視認している周囲の交通状況といった情報が航空機側でも共有できる上、一時的な飛行制限の情報を取得することが可能です。

そして、夜間や雨天でも位置情報が正確です。地上ではadsbを装備した地上車両などを含め正確に位置を把握することが可能です。

遠隔地や、レーダー探知範囲が限られている山岳地帯でも効力を発揮します。最大範囲は、通常370km未満です。

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