フィニッシャー

フィニッシャーとは

フィニッシャー

アスファルトフィニッシャーとは、アスファルトを舗装する時に使用する機械です。

建設機械の1つで、道路などの地面を整地したりアスファルトを入れる時に使用します。アスファルトの元となる材料を決められた幅と厚さに敷きならすことが可能で、地面を硬くして強度を高められます。

フィニッシャーの使用用途

アスファルトフィニッシャーの使用用途は、道路の工事の最終行程であるアスファルトの舗装です。基礎部分が完成した後に、アスファルトフィニッシャーで均等な厚さと幅でアスファルトを敷き詰めます。

アスファルトフィニッシャーは、スクリードの幅によって車両が分類されています。日本では舗装幅6m以下の道路が多いため、中型クラスを使用するケースが一般的です。海外では舗装幅が9mや12mなど広い道路の舗装もあるため、大型クラスが活躍しています。

フィニッシャーの構造

アスファルトフィニッシャーは、大きく分けると4つに分類されます。

1. ホッパー

アスファルト合材を貯められる箱状の部分です。ホッパーの左右部は開閉できる構造になっており、アスファルト合材を車体の後方へ送る「コンベア」が設置されています。

2. トラクタ

車体を牽引する部分です。

3. スクリード

アスファルトを敷き均しする部分で、スクリューでまかれたアスファルト合材の厚みを均一にならしていきます。スクリードの幅は、小さいもので0.8m、大きいものでは16mのものもあり、大きさにより施工できる舗装幅に違いがあります。

また、スクリードにはアスファルト合材を締め固めるための「バイブレーター」や、アスファルト合材が固まらないように「ガスバーナー」で加熱されています。

4. エンジン

車体全体を動かすための原動機で、燃料は軽油が使用されています。

フィニッシャーの種類

アスファルトフィニッシャーには、駆動輪の違いによってクローラ式とホイール式に分けられます。

1. クローラ式

クローラ式は、走行部分にキャタピラーを使用しているアスファルトフィニッシャーです。ナンバープレートの取得ができないため、公道は走れません。

ホイール式と比べ走行速度は劣りますが、接地面積が広いため、安定性に優れています。急勾配の現場や、軟弱地盤の現場でよく使われます。

2. ホイール式

ホイール式は、走行時にタイヤを使用しているアスファルトフィニッシャーです。大型特殊自動車に分類されており、ナンバープレートを取得すれば公道を走ることが可能です。

ホイール式は自走可能なため、クローラ式のような運搬車が不要で、機動性がよいことも大きな特徴です。安定性はクローラ式と比較すると劣りますが、近年製造販売されているものは四輪駆動になっているため、タイヤのスリップが減少し、安定感が高いと言われています。

フィニッシャーのその他情報

1. 運転に必要な免許

アスファルトフィニッシャーは、特殊自動車に分類されており、ホイール式アスファルトフィニッシャーを運転する場合は、自動車の大きさによって「小型特殊免許」または「大型特殊免許」が必要となります。ただし、小型特殊自動車免許については、普通自動車免許を取得していれば、そのまま運転することが可能です。

小型特殊自動車の場合、「車両の長さ4.7m以下、車両の幅 1.7m以下、車両の高さ2.8m以下、最高速度時速15km以下」の条件を満たすものに限られています。大型特殊自動車の場合は、上記に含まないもので、最高速度は35km/h未満に制限されます。

2. 舗装作業に必要な資格

アスファルトフィニッシャーを使った舗装作業をする際に必要な資格は、下記の2種類があります。

  • 車両系建設機械技能講習 (整地・運搬・積込み用及び掘削用)
  • 建設機械施工技士2級 (第5種)

アスファルトフィニッシャーを使用した舗装作業には、上記資格のうちどちらか1つの資格を保有していなければなりません。なお、車両系建設機械技能講習は、技能講習を受けることで資格の取得が可能です。

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