ミニ油圧ショベル

ミニ油圧ショベルとはミニ油圧ショベル

ミニ油圧ショベルとは、通常の油圧ショベルより小型なものです。

規定としては、機体重量が6トン未満のものか、バケット (ショベル) 部分の積量が0.25立方メートル未満のものを呼びます。ミニ油圧ショベルはミニショベル、ミニバックホーなどと省略して呼ばれることもあります。

ミニ油圧ショベルも油圧ショベルと同様に、建設工事現場等で土を堀ったり、運んだりするために使用されています。油圧ショベルよりも小型のため、狭い場所での作業に最適です。

ミニ油圧ショベルの使用用途

油圧ショベルと同様、ミニ油圧ショベルも建設工事現場で使用されますが、公園や個人の庭といった工事の範囲や道幅が狭い場合などに使用される場合が多いです。ミニ油圧ショベルは油圧ショベルよりも小型で、360°どの方向でも操作できるよう旋回可能な機種が多いため、小回りが利いています。

また、小型のため資格も油圧ショベルより取りやすいです。また、農業用に使用する場合などは、小型で移動させやすいミニ油圧ショベルのほうが好まれる傾向があります。農作業の現場では、畑や果樹園の土の掘り起こしや天地返し、ビニールハウスの設営、抜根や植え替えといった作業がおこなわれています。こうした用途にミニ油圧ショベルは向いているので、造園や農園での使用用途は幅広く、高齢化が進む農業の人手不足の解消に役立っています。

ミニ油圧ショベルの原理

ミニ油圧ショベルの原理は、油圧ショベルと同じで油圧を利用して動きます。

まず、動力としてディーゼルエンジンを駆動させて油圧ポンプを動かします。油圧ポンプから送られた作業油は、ミニ油圧ショベルの各所に通っている油圧配管を経由して、運転席のレバー等でコントロールされ、油圧シリンダやモーターに届きます。油圧シリンダやモータによってミニ油圧ショベル自体が前進、後退したり、アームやバケットが作動します。

ミニ油圧ショベルの構造

ミニ油圧ショベルも、油圧ショベルと同様に3つの要素で構成されています。

1. 作業装置

バケット部で土を掘ったり均したり作業する部分です。ブーム・アーム・バケットで構成され、バケットを取り替えることで、様々な作業ができるようになります。

2. 上部旋回体

エンジンや油圧ポンプ、運転席などが搭載されている部分です。

3. 下部走行体

機械を走行させるためのクローラがある部分です。一般的にはキャタピラー (無限軌道) と呼ばれています。

ミニ油圧ショベルの選び方

ミニ油圧ショベルを選ぶときは、作業エリアの広さや幅にあった機種を選ぶことが重要です。小規模な工事現場から造園、農業と様々な場所で使用されますが、作業内容にあった機種を選ぶことにより、さらなる作業効率のアップが期待できます。

1. 機種

狭い場所で作業する場合は、「後方超小旋回機」または「超小旋 回機」がおすすめです。後方超小旋回機は、後端旋回半径が下部走行体全幅の120%以内であり、フロント最小旋回半径は120%を超える機種です。超小旋回機は、作業装置を装備した上部旋回体が下部走行体全幅の120%以内で全旋回できる機種です。

なお、トラックで運搬する場合は、トラックの荷台の寸法と最大積載量を超えないようにしなければなりません。最大積載量を超えた状態で公道を走行すると、道路交通法違反になるため、注意が必要です。

2. バケットの容量

バケットの容量が大きいと、掘削および埋め戻し作業の回数が少なくなります。作業する場所の、掘削容量を確認しバケット容量を決めることが大事です。

3. その他

オフセットブーム仕様機
オフセットブームとは、油圧ショベルのアームを左右にスライドさせる機能をもったブームのことです。オフセットブームの機能があることで、壁際の掘削作業が容易にできるようになります。

クローラ拡幅機構
油圧によりクローラーの幅を自由に変えることができます。クローラを収縮できるため、宅地内への搬入や歩道での作業が可能になります。また、拡幅させることで、安定性を確保することができます。

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