リングギア

リングギアとは

リングギヤ

リングギアは名前の通りリング状(環状)になったギアで、リング内部または外部に歯が加工された歯車です。一般的にプラネタリ・ギア(遊星ギア)の外周のギアに使用されています。リング内部に歯があるリングギアは内歯車とも呼ばれています。

リングギアはまず真円に近いかどうかが重要な点であり、その他、歯の形状や歯の面取りなども各メーカが独自の開発を行っています。これら歯の形状や面取りは、歯の噛み合わせ時の滑らかさや異音にも直結するため非常時重要な検討項目です。

リングギアの使用用途

製品としては、自動車のオートマミッションのドライブプレートやマニュアルミッションのフライホイールクラッチ等の減速率の高い製品に使用されており、リングギアはこれらの製品にとって無くてはならない歯車です。

一方、リングギアの一部を切断してセグメントギアとして使用することも可能です。セグメントギアとはリングギアの円弧の一部のみを使用する形状をしており、他のギアと組み合わせて往復運動を伝えるギアになり、機械式時計などで使用されています。

リングギアの原理

リングギア単体では特に機能を持たないため、ここでリングギアの主な使用用途であるプラネタリ・ギアの原理に付いて説明します。

プラネタリ・ギアは遊星ギアや遊星歯車とも呼ばれており、このプラネタリ・ギアはサンギア、プラネタリギア、リングギアの3種類のギアによって構成されます。これらの名前は、各歯車が太陽のまわりを回る惑星に似ていることから名付けられています。プラネタリギアは実際にはプラネタリギアキャリアという部品で保持されています。

プラネタリ・ギアの特色は、サンギア、プラネタリギア(キャリア)、リングギアの各ギアを入力、出力とする事が可能だということです。1つのギアを入力、1つのギアを出力、1つのギアを固定と考えると、6組の組み合わせが考えられ、これから2種類の増速の組み合わせ、2種類の原則の組み合わせ、二種類の逆転(増速/原則)が取り出せます。

また、どれか2つのギアを固定すれば入力と出力は直結となり、1つのギアを入力、他のギアをフリーとすれば出力は行われない状態となります。

参考文献
https://www.goo-net.com/pit/magazine/109689.html

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