ステープラー

ステープラーとは

ステープラー

ステープラーとは、日本ではいわゆるホッチキスが有名詞として定着しているこの字型の金属製の針で紙を綴じる文具のこと。他にホチキスとも。JIS規格上の名称はステープラ。もっとも日常的に使用される、手で握りこんで使用する数枚の紙を綴じるサイズでは10号という規格の針を使用する。

建築現場などで使用される壁に止付ける専用のステープラーはタッカー、医療用途で傷口の縫合に使用されるものはスキンステープラーと呼ばれる。

ステープラーの使用用途

もっとも一般的な紙を綴じる用途の他、傷口の縫合(医術用途)、壁紙などの止付け、木材や陶器をつなぎ合わせる際にも使用される。

紙用ステープラーは大きく分けて小型、中型、大型の三種類に分類され、大型のものは手で握る形ではなくハンドルを押し下げて閉じる。針の大きさはさまざまあり、大型のホッチキスだとコピー用紙で50枚以上閉じることができるものもある。また仮綴じ用に針を外開きで閉じることのできるものもある。

ステープラーの原理

ハンドルを握る(あるいは上から押しこむ力を加える)ことで本体マガジン内部に格納されたコの字型の金属製の針がドライバ(針を押し出す金属の板)により紙側に打ち出される。その際、本体下側にある紙の受け部分(クリンチャ)で紙を通過した針の先端は内側に折り込まれ紙を固定する。マガジン内の針は内部のばねにより常に針の出口部分にセットされるため、連続的に髪を綴じることが可能となる。また、クリンチの形状を工夫することで綴じ終わりの針の曲がりをより深くし、針裏がフラットになるフラットクリンチ型というタイプの製品もある。

最近はシュレッダーでそのまま処理できる利点や針によるけが防止、資源回収を容易にするなどの観点から針をなくし紙に切れ込みを入れて切れ込みの端を同時に作った切れ目に差し込んだり、圧着するなどの方法で針を使用しないステープラーの発展形の製品も普及している。このタイプは綴じられる紙の枚数が針を用いるステープラーより少ない点がデメリット。

医療用ステープラー

医療用ステープラーとは、その名の通り医療行為に用いられるステープラーのことを指しています。別名スキンステープラーとも呼ばれ、傷口の縫合に使用されます。文房具用とは異なり、高耐食性で組織反応の少ない素材で針を作製します(例えばSUS316Lというステンレススチール)。一般的な糸での縫合に対して医療用ステープラを用いるメリットは、以下のような項目が挙げられます。

  • 吻合箇所へかかる圧力が小さい
  • 縫合部表面を圧迫しない
  • 手術時間を短縮できる

医療用ステープラを使用するにあたって気をつけなければならない項目は以下です。

  • 縫合する皮下5mm以内に骨や神経、血管、内臓がある場合には使用しない

医療用ステープラの使用方法は、まず皮膚用ピンセットで皮膚を適切な位置へ寄せます。次に、ステープラーの両端を平行に縫合部分の皮膚に押し付けます。そしてハンドルをしっかり握り、 それ以上動かないことを確認するまで 握り締めます。最後にハンドルを緩め、 縫合ピンからステープラーを離します。

一方、針を抜く作業は次の手順で行います。まずリムーバーの下顎を針の下に潜り込ませます。次に、ハンドルを握り締めて縫合ピンが変形し、ハンドル同士を接触させます。最後に針が完全に変形したことを確認してから縫合ピンを取り去ります。

大型ステープラー

大型ステープラーは、片手で持って握り込むような一般的なサイズのものとは異なり、机上などに設置した状態で上面から押さえつけるようにして綴じます。当然針も大きな1号サイズまで対応することができ、書類であれば数十枚〜百枚単位を一度に綴じることが可能です。閉じる作業にはある程度の力が必要なため、大型ステープラーの中には小さい力で綴じることができることをアピールポイントとしている製品も存在します。また、大量の書類を綴じる際は書類がズレてしまうことが往々にしてあるため、そのようなズレを防止する製品も販売されています。

参考文献
https://wis.max-ltd.co.jp/op/h_story/about03.html
https://www.fcg-r.co.jp/lab/goods/report/190429.html
http://kawasaki-seibutsu.com/products/skin/
http://kawasaki-seibutsu.com/products/skin/

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