パイプラックシステムとは
パイプラックシステムとは、パイプ同士をジョイントを使って結合し、それに様々なパーツを組み合わせて、ラックや台車など様々な設備品を作成できる一連の商品のことです。
パイプラックシステムを使うと、パイプの長さや本数、パイプの結合の仕方を変えることにより、簡単に望み通りの寸法を持ったラック等を作れます。また脚の先端にキャスターを付けて移動できるワゴンを作ったり、床にネジで固定する金具を付けて耐震性に優れた棚を作る等、使用目的に合った設備品を構築可能です。
パイプラックシステムの使用用途
パイプラックシステムで構築した設備は、倉庫、工場、オフィス、病院など多くの場所で使用されています。
パイプラックシステムが広く使われる理由は、専用の付属品と組み合わせることで使用状況に適した形状と大きさの棚、台車、作業台、仕切り板等を作ることが可能な、利便性と自由度の大きさにあります。
パイプラックシステムでは、パイプをジョイントを使って結合させ基本となるフレームを組み立て、そこに専用の付属品を取り付けることで、それぞれ異なる使用目的の設備が作られます。
例えば、フレームの脚となるパイプの先端にキャスターを取り付けると、移動用の台車やワゴンを作れます。ものを置く棚や作業用の机を組み立てる際にはキャスターの代わりに樹脂製のアジャスターを取り付けます。地震の際に倒れたり移動したりしないようにする場合には、ボルト止めの穴が開いた金具を取り付けて、床に固定することができます。
パイプラックシステムの原理
パイプラックシステムの基本は、フレームとなるパイプと、パイプ同士を接合するジョイントです。組み上げる設備の外形や寸法の自由度が高く、それに取り付けるボードや車輪、金具などで様々な用途の設備を組み上げることが可能です。
パイプは丸型のパイプが一般的ですが、角型のパイプもあります。パイプの材質はアルミなどの合金の他に樹脂のものもあります。長さや太さは様々あり、組み立てる設備の寸法に合わせて選択します。また、長さは切断によって調整を行うこともあります。
ジョイントはそれぞれのパイプの太さと形状にあったものを使用します。ジョイントには、パイプの外側に装着するものと内側にはめ込むものがあります。ジョイントを使ったパイプ同士の接合形状はT字型、L字型とx-y-zの3軸方向に直角に交わるものを基本とし、立方体のフレームを組み上げます。また、2つのパイプを斜めに結合するジョイントもあります。
パイプラックシステムの選び方
パイプシステムラックを選択する際には、それで何を作りたいのかを考えて、システムに組み込む主要部品と、それを収納するパイプの大きさと本数、必要なジョイントの数や形、アジャスターやキャスターなどの付属品をリストアップします。
その際に重要なのは、十分な強度と安全性を保てるように検討することです。特に、シューター等を使った重量物の保管棚等を組み立てるときには十分な耐荷重性能を持たせることが必須です。さらに、使用する環境によっては、発塵性や耐薬品性能を検討項目に加える必要があります。
また、パイプやジョイントやそのほかの部品等は、WEBサイトで単品でも購入できます。個別に部品を買い揃える際には、それぞれのサイズや適合性を確認する必要があります。
パイプラックシステムのメーカーの中には、作ろうとしている設備品の仕様を伝えると、それに必要なパイプや部品を揃えて提案書 (設計図) を作ってくれる会社もあります。さらには仕様に基づいた完成品までを受託する会社もあります。自分たちがパイプラックシステムでどういう構築方法を選択したいのか、それに合った交渉相手を選択可能です。
参考文献
http://www.omikogyo.co.jp/product_detail/98/
https://www.tmehjapan.jp/pipe_racking_system/
https://www.spacio.co.jp/business/solution/
https://www.steel-labo-shopping.com/pipe_system.html
https://www.tmehjapan.jp/item/products_pipe/
http://www.antac.co.jp/kaizen.html