レジスト塗布装置

レジスト塗布装置とは

レジスト塗布装置とは、基板など目的の物体の表面にレジスト材を塗布するための装置です。

レジスト材とは、光に対する感受性を持つ樹脂からなる電子材料のことを指します。

レジスト塗布装置は、塗布の方式によってスピンコータとスプレーコータに分けられます。一般的にレジスト塗布に用いられるのは前者のスピンコータです。スピンコータは1から数十ミクロン程度の厚さまでの成膜が可能で、平坦なものへの塗布に適した装置です。表面の起伏が多い立体的なものへの塗布には、スプレーコータが用いられます。 

レジスト塗布装置の使用用途

レジスト塗布装置で塗布するレジスト材は、半導体の加工に用いられる材料です。そのため、レジスト塗布装置は半導体の製造過程に組み込まれる場合が多いです。

レジスト材は、レーザー加工などにおけるフォトマスクの役割で用いられます。作業者の手によるマニュアル操作でレジスト材を塗布することもできますが、膜圧などを均一にそろえて成膜することは難しいでしょう。塗布できていない部分が生じたり、厚みが不足またはしたりするとその後の加工がうまく行えず、品質がばらついてしまいます。

レジスト塗布装置によって均一にレジスト材を塗布することは、品質管理の観点では非常に重要です。

レジスト塗布装置の原理

レジスト塗布装置は前述の通り、スピンコータとスプレーコータが主流です。スピンコータとスプレーコータでは、塗布の方式が異なります。

1. スピンコータ

スピンコータは、遠心力を利用して塗布を行う装置です。塗布したい物体にレジスト材を滴下した後、その物体を高速で回転させます。この回転により遠心力が発生することで、レジスト材を隅々まで行き渡らせることができるのです。

スピンコータによる塗布を行う際は、表面の起伏の部分でレジスト材の広がりが止まってしまうことがあるので、起伏が激しいものの場合は塗布が困難です。こうした場合には、スプレーコータを用いることがあります。

2. スプレーコータ

スプレーコータは、スプレー噴霧による塗布方式が採用された装置です。レジスト材をスプレーで吹き付けて塗布を行います。装置によって均一な塗布を行う仕組みはさまざまで、スプレーノズルを動かして各部の塗布を行ったり、スプレーノズルは固定したまま塗布対象の物体を回転させたりする装置があります。 

参考文献
https://www.ushio.co.jp/jp/technology/lightedge/200708/100334.html
http://www.ltj.co.jp/tech_spin.php
https://www.keyence.co.jp/ss/products/measure/sealing/coater-type/spin.jsp 

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