丸釘

丸釘とは丸釘

丸釘とは板の接合などに使用される、最も一般的な釘です。

釘は木造住宅の建築現場や日曜大工など、多くの木工現場で使用されています。その中でも丸釘は最も基本的な形状をしています。金槌を打ち付ける頭の部分は円盤状になっており、木に食い込む先端の部分は円錐状になっています。

丸釘の中には、材質や長さと太さ等についてJISで規格されたものがあり、木造建築では建築基準に対応するためには規格に準拠した丸釘を使用します。

その一方で丸釘には材質や形状、防錆性能、外観などにさらに多くの種類があります。

丸釘の使用用途

丸釘は木造建築や家具の製造、DIY (Do It Yourself: 日曜大工) などで広く使われています。

丸釘は金槌を使って木製材料どうしを接合する際に多く使われます。簡単に打ち付けることができ、くぎ抜きを使って釘を抜くことで接合部を切り離せます。このため、接合に失敗した場合でもやり直しがききます。さらに、一時的な用途の接合部材としても使用できます。

反対に、丸釘は、予め接着剤で結合された木材に対して、後から打ち込むことによって、その部分の接合をさらに補強するためにも使用されます。

代表的な丸釘の使用用途としては、木造家屋の建築、家具の製造の他、コンクリートの型枠のように一時的な構造物の構築などに多用されています。さらに、DIYのように趣味の工作においても、棚や犬小屋の製作など、木工の分野では丸釘は主要な材料です。

また、釘打ち機が普及した現代では、丸釘はビニール袋やプラスチックケースに入ったバラ詰めの他に、釘打ち機用に釘どうしがワイヤーで連結された状態でも販売されています。

丸釘の原理

1. 丸釘の特性

釘は細かく見ると様々な種類があります。基本的には、丸釘は鉄線や鋼線を基に切り出した、細長い円柱状の本体の片方に金槌を打ち付ける円盤状の頭部があり、反対側の端部は木材に食い込むために先が尖った円錐形状をしています。

釘の他の種類には、胴体にスクリューが刻まれたスクリュー釘、コンクリートに使用するコンクリート釘、表面が塗装されたケーシング釘、トタン板の取り付けに使うトタン釘、丸釘の頭の部分を潰したつぶし釘、U字型をした又釘などがあります。

丸釘も細かく分けると、太さ、長さ、材質、頭部の形状などに違いがあり、それぞれ違う特性を持っています。

丸釘の太さは太くなるほどに、木材の接合部の横方向に架かる力に対する耐力が大きくなると同時に抜けにくくなります。長さは、長い方がより厚い木材同士の接続に使えます。

2. 丸釘の材質

丸釘の材質には、鉄、ステンレス、銅、メッキ処理した鉄などがあります。鉄の釘は長期間の使用で錆が出てきます。しかし、この錆が木材同士の結合をより強固に保つ特性があるとされ、木造家屋の筐体の接合に使用されています。

一方、ステンレス製の丸釘は錆びを嫌う用途に使用されます。また、銅製の丸釘やめっき処理した丸釘は外観を重視する家具の製造などに使用されます。

丸釘の選び方

1. 丸釘の規格

丸釘にはJIS規格によって定められた基準に準拠したものがあります。木造家屋の建築では、建築基準を満たすためには、JIS規格に準拠した丸釘を、建築基準に沿った間隔で筐体の接合に使用しなければなりません。

JIS規格は釘の10種類について規格化を行っており、それぞれに種類、頭部形状、胴部形状、胴部径、長さについて規定しています。JIS規格では、釘の種類が一目で判る記号を付けていて、釘の種類をアルファベットから始まる表記としています。

丸釘については、鉄丸くぎがN、めっき鉄丸くぎがNZ、太め鉄丸くぎがCN、めっき太め鉄丸くぎがCNZ、溶融亜鉛めっき太め鉄丸くぎがZN、細め鉄丸くぎがBN、ステンレス鋼くぎがSと、それぞれに記号が割り振られています。

2. 丸釘の選択

DYIのような趣味の木工で釘を使う際には、JIS規格にこだわる必要はないかもしれません。その一方で、木造家屋の建築のように、規格に定められた釘を使用することが建築物の基準を満たす必要条件になる場合には、JIS規格を正しく理解した上で、規格に適合した釘を選択しなければなりません。

また、木工製品の製造においても、耐久性を持たせたり、見た目を良くするためには、丸釘の選択は重要です。

参考文献
https://www.tanakanet.jp/contents/product/screw/sc103ct.html

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