数取器とは
数取器 (英: Tally counter) とは、度数計とも呼ばれる道具で、数量を迅速に数え上げるための計測器です。
ボタンを1回押すとカウントされ、計測した数量は数字で表示されます。機械式と液晶にデジタル表示ができる電子式があり、一般的な桁数は4~5桁です。
台などにビスで取り付けるタイプや分類計数に便利な2~10連式まで可能な多連式、暗い場所でも数字が見やすいバックライト付タイプ、カウント音付、指に取り付けるタイプなど種類はさまざまで、用途により見やすさと使いやすさを考慮して選ぶことができます。
数取器の使用用途
数取器は機械、量産、加工、開発、印刷、スポーツ分野などで、数量計測の目的で使用されます。
使用例は以下の通りです。
- 駅や劇場、デパートなどの交通量や入場者の計数、データ集計
- 土木資材の個数計り
- 商品積載、倉庫、生産現場での在庫管理
- 果樹園の棚数をカウント
- 加工部品の数量チェック
- 開発繰り返しテスト
- 電磁コイルの巻き数をカウント
- 印刷機械の仕上がり個数集計
- 商品積載、倉庫で数量計測
- 筋トレなどのカウント
数取器の原理
数取器は加算ボタンとリセットつまみで操作するようになっており、数字の表示窓の上にある加算ボタンを押すと1つずつ加算され、0000から9999まで4桁の数字を計測します。9999以上の数字は左側に1つずつ数取器をつなぎ、2連式から10連式までの多連式を作る事で、1億以上の数字まで計測できます。
数取器の種類
1. 機械式数取器
加算ボタンを押すたびに計数機構に力が伝わり、数字のドラムが動くラチェット機構を採用しています。加算ボタンの中には4本の長さの異なるツメがあり、数字ドラムには数字の文字盤のすぐ横にそれぞれのツメに引っかかる溝がついています。 大きい桁の数字にいくほど、溝の深さが大きくなる構造です。
加算ボタンを押したときは、内蔵のバネによって最も溝の深い加算ボタンの溝が引っ張られながら数字のドラムが動き桁上げを行う仕組みです。機械式数取器は機能面で大きな差はありませんが、形や重さなど使いやすさは少しずつ異なります。
2. 電子式数取器
乾電池で作動し、電子式押しボタンとワンタッチゼロボタンなどで構成されています。液晶パネルを使ってマイナスの数値を表示できるもの、複数の数字を同時に表示できるもの、過去の計測値を記録しておくメモリー機能があるもの、パソコン接続が可能なものなどがあります。
3.電子式数取器
機械式数取器に比べて重量が軽いので、多連式を使用する時軽量化できるメリットがあります。また、押しボタンを軽く押すだけで加算される電子式数取器は、非加算現象が起こるケースがあり、加算時に音が出るようになっている製品も多いです。
数取器の選び方
1. 測定範囲の選定
測定したい対象物のサイズに合った数取器を選ぶことが重要です。測定範囲が広すぎると精度が低下し、逆に狭すぎると測定できない場合があります。対象物の最大サイズを考慮して、適切な範囲を選ぶ必要があります。
2. 精度の確認
数取器の精度は非常に重要です。測定において正確な数値が求められる場合、高精度なモデルを選択します。精度はモデルによって異なり、通常、小数点以下の桁数で表されるため、用途に応じて適切な精度と表示される桁数を選択する必要があります。高精度であればあるほど費用も高くなるため、予算との兼ね合いも検討が必要です。
3. 耐久性と機能
数取器は耐久性が求められる測定器具であるため、堅牢な材質で作られたモデルを選ぶことが重要です。また、防水や防塵機能、自動オフ機能やデータ保存機能など、作業環境や用途に必要な機能が備わっているか考慮する必要があります。
4. 扱いやすさ
操作が簡単で使いやすい数取器を選びます。読み取りが容易で、ディスプレイが見やすいかどうかも重要です。ユーザーインターフェースが分かりやすいモデルを選択すると、正確な測定がスムーズに行えます。
参考文献
https://www.shinwasokutei.co.jp/?post_type=products&s=%E6%95%B0%E5%8F%96%E5%99%A8
https://www.line.co.jp/product/tally/