デンデンボルトとは
デンデンボルトは蝶番ボルト、ロットボルトとも呼ばれ、ボルトの頭部がリングの形状をしているボルトを指します。見た目がおもちゃのデンデン太鼓に似ていることから、デンデンボルトと呼ばれるようになったと言われています。
アイボルトとよく似た形状をしていますが、デンデンボルトの方が頭部の輪が小さく、またアイボルトのように吊り下げる用途で使用することが出来ません。
デンデンボルトの素材は鉄、ステンレス、S45C、SUS316L、SNB7、チタンなどです。
デンデンボルトの使用用途
デンデンボルトは別名蝶番ボルト、スイングボルトと呼ばれている通り、調整(アジャスター)として使われます。水平にセットして穴の部分に棒やピンを差して固定し、ネジ部がスイングする状態で使用します。
物を吊り上げる用途で使用することもできますが、これは本来の用途ではありません。吊り用ボルトではないということで、規格上でも強度は求められていません。
ちなみに吊り下げる用途で使うことはできません。穴に引っかけて物を吊る場合にはアイボルトを使用します。
デンデンボルトの原理
デンデンボルトには様々なねじ径・長さの規格があり、アジャスターの他にも軽量物を吊り下げる目的でも使える(ただしこの使い方は推奨されません)汎用性の高いボルトです。
鉄製のものが安価で手に入りやすいですが、強度の面ではステンレス製が優秀です。ただし特別デンデンボルトに強度が求められる場面は少なく、どちらかというと耐食性、衛生面で優れているためにステンレス製デンデンボルトの需要が高まっているといえるでしょう。
表面処理にはユニクロ(光沢クロメートメッキ)、三価ホワイト(三価クロムクロメート)などごく一般的なメッキが施されています。
似た形状のアイボルトは、重量物を吊り上げるという目的があるため重要保安部品として使用荷重をチェックする必要がありますが、デンデンボルトは吊り上げ・吊り下げ目的で使用しないのでそのような規格はありません。アイボルトの代用としてデンデンボルトを使用できる場面もありますが、あくまで十分に軽い物を吊り上げる場合のみであり、破断の恐れもあるので推奨されません。
参考文献
https://e-neji.info/