表面強化剤

表面強化剤とは

表面強化剤とは、表面を強化するために用いられるコーティング剤のことです。

一般にコンクリートの床面に塗布して使います。例えば、大型のトラックやフォークリフトが頻繁に使用される工場や倉庫の床面は、トラックやフォークリフトのタイヤが繰り返し転がることによって、激しく摩耗してしまいます。このような状況において、床面を保護することが役割です。

私たちの日常生活では、大型の商業施設の立体駐車場の床面に使用されていることがあります。車で走行するとタイヤと床面が、キュルキュルと音が鳴るところがありますが、このような床面に表面強化剤が施工されています。

表面強化剤の使用用途

表面強化剤は、主に工場とそれに付随する倉庫や、物流センターなどの倉庫などの床面に施工されています。このような場所ではフォークリフトなど、産業機器の走行に伴って床面が傷ついて荒れることを、表面強化剤が防いでいます。

この他、工場の機械室などの床面にも使用されています。表面強化剤によって床面のコンクリートをコーティングすると、コンクリートの劣化による粉塵などの発生を防ぐ、防塵対応の床面にすることが可能です。

都市においては、大型商業施設の立体駐車場、地下駐車場に施工されています。車で通過する際にキュルキュルと音がなるのは、表面強化剤が施工されているためです。

表面強化剤の原理

通常コンクリートの表層は、多孔性があり、小さな穴や溝が表面にたくさんある状態です。表面強化剤をコンクリートの表面に塗布すると、コンクリートの表層の細孔部分に表面強化剤の強化剤が浸透していき、水分は外側に蒸発していきながら、コンクリートの穴を塞いでいきます。

時間が経過するとともに、水分などの不純物が抜け切った状態になると表面強化剤が硬化し、コンクリートの多孔が塞がれた状態になります。このように、表面強化剤がコンクリート内部のカルシウムとも反応することが、コンクリート表面を保護するメカニズムです。

表面強化剤はコンクリート表面に強く接合されるため、剥離することなく存在し続けるのも特徴の1つです。コンクリートとの反応は2、3年の経年とともに続き、コンクリートと一体化していきます。結果として、より強固に表面が強化され、半永久的な効果を期待できます。

表面強化剤の特徴

表面強化剤の特徴は、主に以下の3つがあります。

1. 耐久性向上

表面強化剤は、コンクリート施工された床面を保護するために施工されます。コンクリートに対して表面強化剤による表面処理を行うことにより、床面の耐摩耗性を向上させ、強化することが可能です。

耐摩耗性はコンクリートに比べて、2倍から3倍程度に向上します。表面強化剤は、コンクリートの表面の層を強化し、摩耗に対する耐性を向上させて劣化や摩耗によって表面が荒れることを防ぎます。

摩耗したコンクリートが粉塵になることを防ぐため、防塵効果も得ることが可能です。

2. 防汚効果

表面強化剤を施工することは、床面の汚れ防止をすることによって、メンテナンスコストの削減などが期待できます。表面強化剤は一度の使用で半永久的に効果が持続し、経年とともに強度が高まっていくことも特徴です。

表面強化剤を塗布することによって表面が均一になるので、凹み部分に汚れが溜まりにくくなります。表面に付着した汚れも、水洗いするだけの清掃で容易に除去しやすくなります。

3. すべり止め効果

表面強化剤は、床面のすべり止め効果を高める役割を果たします。製品によってはすべり抵抗係数が乾燥面で0.7以上、水+砂面においても0.6程度を発揮します。

一般的に床面の場合にははすべり抵抗係数が0.4以上ある場合に、すべりにくい床であるとされています。しかし、表面強化剤を塗布すれば、十分にすべりにくい床面にすることが可能です。

参考文献
https://www.abc-t.co.jp/products/detail/9065.html
http://www.nihonkasei.co.jp/
https://www.sk-kaken.co.jp/product/floor-coating-materials/sk-barriercoat/

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