くど石灰

くど石灰とは

くど石灰とは、ドロマイトと呼ばれる岩石を原料として製造される石灰性肥料です。くど、とはマグネシウム分を意味し、カルシウム分である石灰に加えて、炭酸マグネシウムが製品中に豊富に含まれる点が特徴的です。一般的な定義として、アルカリ分53%以上、マグネシウム分をクエン酸可溶性マグネシウムとして3.5%以上含んでいることとされています。くど炭酸石灰、くど消石灰、くど生石灰の3種類が知られていますが、通常の土壌改良や農業用肥料として用いられるものはくど消石灰が用いられています。

くど石灰の使用用途

くど石灰の使用用途は主に土壌へのカルシウム分とマグネシウム分の補給、及び土壌pHの調整です。カルシウムは植物の育成に重要な栄養素として知られており、細胞の原料となることから特に植物の生長点や根の先端の生長に大きくかかわる栄養素です。またカルシウムを十分に与えることにより、様々な病気に対して耐性を持つことが知られています。カルシウムは水溶性の状態で土壌に存在するため、雨によって流れ出てしまうことから、農業用作物などの施肥によって生長を早める植物類にとってはカルシウムの補給は重要な事項ということが出来ます。また、くど石灰はカルシウム分と併せて微量元素であるマグネシウムを補給することも可能であり、特にマグネシウム欠乏地とされるような土地では好んで用いられています。

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