sm490a

sm490aとは

sm490aとは、SM材と呼ばれる溶接構造用圧延鋼材の一種であり、軟鋼(キルド鋼)にマンガン、シリコン、リン、硫黄などを添加して製造されます。名称に含まれる490は引っ張り強さの下限値が490であることを意味します。また末尾のaはA種とも呼ばれ、B種やC種とは異なり耐衝撃性の規格が定められていない鋼種であることを意味します。近年名称が変更された鋼種であり、1990年以前にはsm50aという名称が用いられていました。

SM材はSteel Marineの略称であり、その名の通り溶接可能な船舶用鋼材として開発されましたが、現在では良好な溶接性を持った鋼種として船舶用に限らず幅広い用途に用いられており、sm490aはそのSM材の中でも代表的な鋼種と言われています。

sm490aの使用用途

sm490aの使用用途としては、SM材が開発された当初の用途である船舶用途が挙げられますが、現在ではその他にも溶接が必要とされる鋼材用途に広く用いられています。鋼材の溶接が必要な用途は無数に挙げられますが、特に重要な溶接、すなわち構造躯体の強度に関わるような溶接個所にはSM材の使用が必須といわれています。これは安価な一般建築鋼材であるSS材などを用いた場合、化学成分の規定や溶接性の保証がなされていないためであり、とくにパイプライン、発電プラントなどのインフラ用途、プラントや産業機械用途での溶接にはsm490aを代表とするSM材が用いられています。

なお、sm490aは類似の鋼材であるsm490bなどの比較して耐衝撃性の規格が設定されていない鋼種であり、そのことから靭性に劣るともされるため、加工方法として圧延製法が用いられやすい鋼材でもあります。

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