モジュラー圧着工具とは
モジュラー圧着工具とは、LANケーブルや電話線などの通信ケーブルの先端に、モジュラープラグ (RJ-45やRJ-11など) を確実に接続 (圧着) するための専用工具です。
モジュラープラグとは、通信機器に接続するためのコネクタで、正確に圧着しなければ、通信エラーや接続不良の原因となるため、正しい工具の使用が求められます。
この工具は、ワイヤーの被覆を剥き、金属端子に芯線をしっかりと押し当てながらモジュラープラグを固定する役割を果たすものです。圧着工具の多くは複数の機能を備えており、ケーブルのカット、ストリップ (被覆剥き) 、圧着の3つの作業が1本で行えるようになっているものもあります。コンパクトで持ち運びやすく、通信工事やネットワークの構築作業において不可欠なアイテムです。
モジュラー圧着工具の使用用途
モジュラー圧着工具の主な使用用途は、ネットワークや電話回線などに用いられる通信ケーブルの端末処理です。
1. ネットワーク設備の施工・保守
企業や学校、工場などでのLAN配線工事やネットワークの保守点検時に、圧着工具は欠かせません。ケーブルの長さや配線経路の変更に応じて、その場で加工・接続を行うことで、作業の効率化が図れます。ITインフラの整備に携わるエンジニアや施工業者の現場作業では必須のツールです。
2. 電話線の加工
家庭やオフィスで使われる電話線の先端処理にも使われます。電話機に接続するRJ-11モジュラープラグを取り付けることで、必要な長さの電話線を自由に作成・交換できます。特に複数の電話機や内線システムを扱う環境では、柔軟な配線対応に必要となる工具です。
3. LANケーブルの自作・修理
ネットワーク構築時に、必要な長さのLANケーブル (カテゴリ5eやカテゴリ6など) を自作する際に使用されます。また、既存のケーブルが断線した場合や、モジュラープラグのぬけどめの爪が折れてしまった際などの修理にも用いられます。