消毒液スタンドとは
消毒液スタンドは手指の消毒のためにアルコール製剤などの消毒用製品を備え付けられるスタンドのことを指します。
新型コロナウイルスの流行により消毒に対する関心が非常に高まっており、今では建物の入口など、人の出入りを伴う場所では消毒液スタンドがほぼ常設されるようになりました。
消毒液スタンドは老若男女幅広い人々が利用するため、様々なタイプのものが販売されています。例えば電動で消毒液を噴出する消毒液スタンドや子ども向けのスタンド、高さ調節ができたり持ち運びが可能なスタンドもあります。
消毒液スタンドの仕組み
消毒液スタンドは手指の消毒という目的から、スタンドに触れること無く消毒液を噴出する非接触型であることが望まれています。
非接触型の消毒液スタンドは足踏み式消毒液スタンドと電動消毒液スタンドの2種類に大別することができます。
足踏み式消毒液スタンド
足踏み式消毒液スタンドは文字通り足でパネルを踏み込むことで消毒液が噴出される消毒液スタンドです。
内部の機構は比較的単純で、パネルを踏み込むことで消毒液のポンプが押されて消毒液が噴出されます。
価格は比較的安く、消毒液の交換も容易で取り扱いやすいため、足踏み式消毒液スタンドは様々な場所で使われています。
電動消毒液スタンド
電動消毒液スタンドは人を検知して電動で薬液を噴出する消毒液スタンドです。最近では感染症対策として手を差し出した際に体温も合わせて測定できる、消毒と検温を兼ねた装置も販売されています。
人を検知する方法として主に2つの手法が挙げられ、1つは噴出口近くに赤外線センサーが備えられており、人の手をかざすとセンサーが検知してポンプが動作、消毒液が噴出されるものです。このとき、手の温度から体温を合わせてディスプレイで表示する電動消毒液スタンドもあります。
2つ目は消毒液スタンドの上部にカメラが内蔵されており、人の顔を読み取ることで薬液を噴出するとともに顔の温度を測定するものです。
消毒液スタンドの種類
消毒液スタンドの需要が高まるとともに様々な種類の商品が販売されるようになりました。特に消毒液スタンドの利用が当たり前になってきた2020年以降は目や顔に消毒液がかかるなどの事故の報告が急増しており、安全性の高い消毒液スタンドが求められています。
日本中毒情報センターの調べによると2018年における消毒液に関する事故の相談件数は年間44件程度でしたが、2020年は年間の相談件数が265件と急激に増加しました。特に、背の小さな子どもが誤って電動消毒液スタンドを覗き込むことにより、スタンドが誤作動して消毒液がかかる、親が足踏み式消毒液スタンドのパネルを踏んだところ、親のすぐ横にいた子どもにも消毒液がかかるなどの事故が増えています。
このような事故を受けて高さ調節機能など利便性、安全性の高い消毒液スタンドが新たに販売されるようになりました。
子ども向け消毒液スタンド
消毒液による事故を防ぐため子ども向け消毒液スタンドも販売されています。子ども用の消毒液スタンドはスタンドの高さが低くなっているほか、中を覗くことによる誤作動を防ぐために足踏み式のスタンドが採用されています。
その他、消毒液スタンドに動物のイラストが描かれていたり、面積が大きく踏みやすいペダルを使っていたり、スタンドの部品にカバーを付けて可動部に触れられないようにしているなど子どもにも使いやすく、ケガしないような設計がなされています。
高さ調整ができる消毒液スタンド
子どもや車いすを利用される方々など、様々な方々が利用される場所などで使うため、高さ調節を行うことができる消毒液スタンドも販売されています。
また、高さ調節機能のみならず、スタンドに移動式のローラーが組み込まれていたり、持ち運びできる消毒液スタンドも販売されており、イベント会場など一時的に用いる場面で有効です。