監修:東京通信機株式会社
クレーンカメラとは
クレーンカメラとは、主にクレーン車に取り付けられる視覚補助装置としてのカメラシステムのことです。
クレーンカメラは「高所用テレビカメラシステム」や「クレーン用カメラシステム」とも呼ばれ、クレーンブームの先端にカメラを取り付けることで、運転席から目視できない箇所の状況把握を可能にするシステムです。建設現場や港湾施設などで、クレーン作業の死角解消やオペレーターの視界確保などを目的に活用されています。
モニタでクレーン先端から真下の状況を確認できるため、安全性や作業能率の向上、事故防止を図ることが可能。物と物の間に吊荷を降ろしていくような作業の効率化にも役立ちます。
クレーンカメラの中には、国土交通省が運営する「新技術情報提供システム (NETIS) 」に登録されている製品があります。NETISとは、公共工事における新技術の活用を促進するためのデータベースであり、新技術の情報を共有し、施工の効率化や品質向上を目的としています。
NETISに登録されているクレーンカメラは、安全性や施工管理の向上に寄与する技術として評価され、公共工事などでの採用が推奨されることがあります。これらのカメラは、高解像度で遠隔操作機能を備えており、現場の監視や点検業務をサポートしてくれます。
クレーンカメラの使用用途
クレーンカメラは主に以下の用途で使用されます。
1. 工事現場の進捗管理
クレーンカメラは、建設作業の進捗状況を記録するために使用されます。高所からの撮影により、作業全体の把握が容易になる以外にも、関係者間での情報共有などもスムーズに行えます。
2. 安全管理と監視
工事現場では、安全管理が重要です。クレーンカメラを活用することで、作業員の行動を遠隔で監視し、事故を未然に防ぐことが可能です。また、不安全行動の発見や危険エリアの特定にも貢献します。
3. 構造物の点検・検査
橋梁や高層ビルの建設・メンテナンスにおいて、クレーンカメラは重要な役割を果たします。高所作業を必要とせずに細部の点検を行えるため、安全性の向上とコスト削減が実現できます。
4. 土木工事の記録と解析
道路工事やダム建設などの大規模土木工事では、工事の記録や進捗分析のためにクレーンカメラが活用されます。施工エリア全体を俯瞰的に撮影し、データを蓄積することで、今後のプロジェクト計画にも役立ちます。
本記事はクレーンカメラを製造・販売する東京通信機株式会社様に監修を頂きました。
東京通信機株式会社の会社概要はこちら