鉄筋コンクリート用棒鋼とは
鉄筋コンクリート用棒鋼とは、コンクリート補強用として製造された棒状の鋼です。
コンクリート (英: concrete) は、セメントを主成分とした現代の土木、建築工事には不可欠な材料です。強度的に優れており、価格対効果の観点からも優位であるため広く利用されています。建造物や土木構造物の耐震性能が注目されており、強度面の重要性は高まっています。そのコンクリートを補強するために、コンクリートの中に鉄筋を埋め込んだのが鉄筋コンクリートです。棒鋼を埋め込むことでコンクリートの粘りや引張強度が増えます。コンクリートに埋め込む鉄筋は、強度および溶接性、圧接性を重視して製造されます。これが鉄筋コンクリート用棒鋼です。
鉄筋コンクリート用棒鋼は、銑鉄やくず鉄に含まれる炭素や有害物を酸化除去し、熱間圧延によって作られます。丸棒と異形棒鋼の2種類があり用途によって使い分けられます。異形棒鋼とは、コンクリートとの付着を高めるために棒の表面に突起を付加したものです。
鉄筋コンクリート用棒鋼の使用用途
鉄筋コンクリート用棒鋼は鉄筋コンクリートに使用されます。そのため使用用途も全て鉄筋コンクリートです。
1. 土木構造物
鉄筋コンクリートが最も大量に使用されるのが土木構造物です。そのため鉄筋コンクリート用棒鋼も大量に使用されます。人々の生活を支えるインフラには欠かせない資材です。土木構造物では、概ね直径10mmから直径51mmの太い鉄筋コンクリート用棒鋼が使われます。主な土木構造物は、橋梁、トンネル、堤防、防波堤、高速道路などです。
2. 建築物
多くのビルは鉄筋コンクリートで作られます。それに伴い大量の鉄筋コンクリート用棒鋼が使用されます。建築工事で使用されるのは、主に直径10mmから直径25mmの鉄筋コンクリート用棒鋼です。
3. 鉄筋コンクリート住宅
鉄筋コンクリートは戸別住宅でも使われるので、ここでも鉄筋コンクリート用棒鋼は使用されています。一般にRC住宅と呼ばれており、RC (英: Reinforced Concrete) は強化されたコンクリートを指します。