サンディングとは
サンディングとは、物品の表面の粗さを整える加工技術です。木材はもちろんのこと、金属やプラスチックの物品の表面にも使用されます。
スポーツの分野で言えば、スキーやスノーボード、サーフィンの滑走面の表面処理にも使用される技術です。
ここでは、工業的に使用されるサンディングについて説明します。
サンディングの目的
木材もしくは木製品においては、塗装下地面となる面の表面の粗さを揃えるためにサンディングがおこなわれています。
これは表面粗さにばらつきがあると、均一な塗装がおこなえないためです。
そのため、塗料の性質に応じた表面目粗さとなるようにサンディングを施しています。
図1. サディングの目的(1)
図1aに示すように表面を滑らかにして塗膜を形成しやすくする他、塗料の性質によっては図1bに示すようにわざと表面に凹凸をつけ、塗料が凹凸に入り込むことで塗膜が形成されやすくする場合もあります。
図2. サディングの目的(2)
また、サンディングの他の用途は、素材の風合いを調整する用途です。例えば、樹脂と木材を混合した素材であるウッドプラスチック製品などでは、射出成型により成形した後に、木材の風合いを出すためにサンディング加工をおこないます。
サンディングの方法
サンディングは手作業もしくは機械でおこなわれています。
1. 手作業の場合
手作業の場合は、図2に示すようにサンディング用の当て木などの研磨に使用する面にサンディングペーパを装着し、同一方向に軽い力でなでるように表面をスライドさせて行います。
図3. サディングを手作業で行う場合
サンディングペーパーは、その面の粗さによって番号分けされており、サンディングペーパーに記された番号が若いほど、粗い面であり、研磨後の表面粗さが荒いです。従って、まず初めに、一番粗い、例えば80番程度のサンディングペーパーサンディングペーパーで表面を加工します。これにより、木材表面の凹凸をなくし表面をフラットな状態にするためです。
その後、もう少し目の細かいサンディングペーパーに変えて木材表面を均一にしていきます。
研磨用の目の細やかな用紙で表面を仕上げ加工をおこなうのが、最終工程です。また、さらに研磨をかけて表面をツルツルにする技術をサンディング仕上げと呼びます。
なお、手作業でおこなう時は、作業者の技術によって仕上がりが左右されることが多くあります。
2. 機械の場合
量産が必要な製品では機械でのサンディングがおこなわれ、電気サンダーと呼ばれる機器を使用します。
図4. サディングを機械で行う場合
図3に示すように電気サンダーのサンドペーパーを装着する面が回転若しくは摺動することでサンドペーパーによるサンディングが施されます。
手作業でおこなうよりもサンディングにかかる時間を短縮することが可能です。
3. サンドペーパーについて
サンドペーパーの種類は多様にあり、これまで述べた木材で使用するもの、先に述べた金属やプラスチックに使用するものは、全く異なります。
使用する素材によってサンディングペーパーを使い分けることが大切です。