PPシート

PPシートとは

PPシートはポリプロピレン(PP)という合成樹脂をシート状に加工したものです。安価で軽く、強度や耐薬品性に優れるため包装やトレイ、工業部品などに用いられるほか、クリアファイルなどの日用品にも用いられています。炭素原子と水素原子から構成されており、燃やしても有毒ガスが発生しないのも特徴の一つです。一方で直射日光や低温に弱く、白濁や割れを引き起こす可能性があるため、使用環境には注意が必要です。

PPシートの使用用途

PPシートの原料であるポリプロピレン(PP)は安価で軽く、強度や耐薬品性に優れる合成樹脂です。ポリプロピレンは包装や容器の他、自動車や家電の部品にも使われます。これらの用途の中で、PPを薄いシートに加工したものがPPシートです。PPシートは着色させることも可能で、食品や医療用のトレイに使われたり、絶縁性を利用して工業部品、電子部品としても用いられます。その他、別種の材料と熱ラミネートで接着させたものもあるほか、安価であることから100円ショップなどでもPPシートは販売されています。

PPシートの特徴

PPシートの原料であるポリプロピレンはプロピレンと呼ばれる化合物を化学反応によってつなげる(重合させる)ことで得られます。比重は0.90とプラスチックの中でも小さく、炭素原子と水素原子だけから構成されているため燃やしても有毒ガスが発生しません。また、耐熱性や耐薬品性にも優れています。

PPシートは剛性、強度に優れており、引張強度や耐衝撃性などの機械的性質も優れているのも特徴です。また化学構造が類似しているポリエチレンに対して透明性にも優れており、クリアファイルなどの透明な日用品にもPPシートが使われています。

PPシート利用時の注意点

PPシートは便利ですが、使用する環境によっては破損等を引き起こす可能性があります。PPは耐候性が低いため、直射日光による劣化や、低温下での脆さに注意が必要です。またPPシートの原料であるPPは製法によって分子量などが変わるため、同じPPでも製品によっては機械的特性が異なる可能性があります。そのため、実際に使用するときは製品の仕様を確認することを推奨します。

その他、一般的なプラスチック素材用の接着剤ではPPシートに接着させることができません。そのため、家庭での利用を含めてPPシートへの接着作業ではポリプロピレン専用の接着剤が必要です。

参考文献
https://www.inoac.co.jp/solution/psheet_3.html
https://i-maker.jp/blog/polypropylene-6742.html

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