MSコネクタ

MSコネクタとはMSコネクタ

MSコネクタとは、電線同士、もしくは電線と電気器具を接続するための部品であるコネクタの中でも、数多く存在するMIL規格(Military Standard=MS)コネクタのなかで、特にMIL- DTL- 5015規格に準拠しているコネクタのことです。

これは、MIL- DTL- 5015という規格が、米軍史上において初めて制定されたコネクタの規格であり、それゆえに産業界にもっとも普及した軍用コネクタの規格となったからです。

MSコネクタの使用用途

MSコネクタは、産業機器用途で用いられていますが、振動や衝撃による断線や瞬断を防ぐこともでき、結露や高湿度によるショートも防げます。

また、信号と電源の配線を一つのコネクタにまとめられ、多芯高密度(最大128芯)で省スペースな機器配置を可能にします。

そのうえで、多少落としたりぶつけたりしても壊れないほどの非常に頑丈なものであるため、メンテナンスが非常に難しい場所でも安心して継続して使い続けられるほどの高い信頼性があります。

そのため、計測機器や半導体設備、産業用ロボットや建設機械、プラントや発電所、鉄道などの大量輸送車両、宇宙機器用途、屋外通信機器、などに幅広く様々な分野で使用されています。

MSコネクタの原理

MSコネクタは、米軍MIL規格コネクタの中でも元祖ともいえるものです。

基本的な性能は21世紀の現在でも過不足なく、はるか70年以上前の設計であるにもかかわらず、21世紀現代のハイテク産業機器の現場でも、なお大変多く使われています。

主な特徴と利点は、ねじ式嵌合、メタル製の頑丈な筐体、信号から電源までカバーする豊富なインサート配列、幅広い電線サイズへの適合などですが、最大の利点はMSコネクタそのものが世界に幅広く普及していることです。

世界に最も広まった丸型コネクタは、MSコネクタと言われています。

故に外国から輸出入される得体のしれない産業機器でも、インターフェイスにMSコネクタさえ使われていれば、嵌合するコネクタの入手に困ることはほぼないと言われています。

参考文献
https://www.amphenol.co.jp/military/techinfo/msconnector_story.html
https://www.amphenol.co.jp/military/techinfo/dl_milconnector_guidebook.html

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