FRPドレン

FRPドレンとは

FRPドレンとは、FRP (英:Fiber Reinforced Plastic) と呼ばれる繊維強化プラスチックでできているドレンです。

FRPドレンは軽量で強度が高く、防水性や耐久性に優れています。FRPドレンの特性を利用して、一般的に、地下や建物の床下などの排水に使用されます。

例えば、浴室やシャワールーム、トイレなどの排水水を効率的に排水するために有用です。FRPドレンには縦型のドレンと横型のドレンがあります。防水層にFRPが使用されている場合には、ドレン部分もFRPにするとシームレスで漏水防止の効果が高いです。

FRPドレンの使用用途

FRPドレンは、その軽量性、耐腐食性、耐久性などの特性から、さまざまな環境で広く使用されています。FRPドレンの一般的な使用用途は、以下のとおりです。

1. 建築物の床排水

建物の床面からの排水を処理するために使用されます。例えば、浴室、シャワールーム、キッチンなどの水回りの排水に使用されます。

2. 外部排水

雨水や地下水の排水に使用されます。例えば、道路、駐車場、公園、プール周辺などで見られる排水溝です。

3. 工業用排水

工業施設では、化学物質や腐食性液体の排水を処理するためにFRPドレンが使用されます。FRPは耐腐食性に優れているため、これらの環境での使用に適しています。

4. 水処理施設

浄水場や下水処理場などの水処理施設で使用されることもあります。これらの施設では、さまざまなプロセスからの水や廃水の排水を効率的に処理するために利用されます。

FRPドレンの原理

FRPドレンのFRP (英: Fiber Reinforced Plastic) とは、繊維強化プラスチックの略称のことです。FRPは不飽和ポリエステル樹脂やエポキシ樹脂とガラス繊維やカーボン繊維などの強化繊維などが組み合わされてできています。

FRPドレンが高い防水効果を持つ理由は、以下の原理に基づいています。

1. FRP材料の耐腐食性

FRPは非金属性の材料であり、耐腐食性が高い特徴を持ちます。水や化学物質に対して優れた耐性を持つため、長期間にわたって防水性能を維持することができます。これにより、FRPドレンは劣化や腐食から守られ、防水効果が持続します。

2. 継ぎ目のない構造

FRPドレンは一体成形された構造を持ち、継ぎ目がありません。通常のドレンでは、接合部や継ぎ目から水が浸入する可能性がありますが、FRPドレンの一体成形構造により、浸水や漏水のリスクを最小限に抑えます。

継ぎ目がないことで、防水層の強度と信頼性が向上し、防水効果が高まります。

3. 高い強度と耐久性

FRPは繊維強化プラスチックであり、繊維と樹脂の組み合わせにより高い強度を持ちます。これにより、FRPドレンは地下や床下の環境においても耐久性があり、変形や破損のリスクが低くなります。強度が保たれることで、長期間にわたって防水効果を維持できます。

4. 高い適応性とカスタマイズ性

FRPドレンは、さまざまなサイズや形状にカスタマイズすることが可能です。建物や施設の要件に合わせて設計され、設置場所や排水ニーズに最適な解決策を提供します。これにより、密閉性と適合性が高まり、防水効果が向上します。

総合すると、FRPドレンの高い防水効果は、耐腐食性、継ぎ目のない構造、高い強度と耐久性、そして適応性とカスタマイズ性によって実現されます。これらの特性により、長期間にわたって効果的な防水を提供し、建物や構造物を保護します。

FRPドレンの種類

FRPドレンは、縦型のものと横型のものがあります。縦型FRPドレンは、縦方向に長い形状をもち、通常は地面に埋められます。床に穴を開けるので加工しづらいですが、排水効率が良いのが特徴です。万が一、防水層とドレンが剥離してしまっても、水が逆流しなければ漏水しません。

ただし、床に穴を開けて設置するため、使える床面積が小さくなってしまったりドレンの蓋が邪魔になってしまったりします。横型FRPドレンは、横方向に長い形状をもち、通常は壁に埋められます。床でなく壁に穴を開けるので、床面積を大きく使えます。

排水効率は縦型よりも悪いですが、下地処理がしやすく、取り付けや交換が容易に可能です。ただし、取り付け方次第で排水効率が変わり、また低い位置に設置しないと排水されない水が溜まってしまいます。

参考文献
https://www.iwata-frp.com/news/1417

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