漏水検知帯

漏水検知帯とは

漏水検知帯とは、帯状のセンサー部です。

漏水検知器もしくは漏液検知器において用いられており、漏水や漏液を発見するための安全装置として使用されます。検知されるセンサ部分である帯に、漏れ出した水や液がかかると、電気抵抗が変化するため、水漏れや液漏れを検知して知らせることが可能です。

検知後は、漏れ出した水・液を完全に拭き取るとで再度使用することが可能なため、耐久性にも優れています。なお、床に設置するものと、配管の周囲に設置するもの2種類があります。

漏水検知帯の使用用途

漏水検知帯は、その優れた性能と多様な用途により、さまざまな場所で広く使用されています。

1. 住宅および建物

漏水検知帯は住宅や建物において重要な役割を果たします。床下や壁内などの隠れた場所に設置され、水漏れやパイプの破裂などの水の漏出を検知します。早期に漏水の発見が可能となり、建物や設備への損害を最小限に抑えることが可能です。

2. 商業施設およびオフィス

漏水検知帯は商業施設やオフィスでも広く利用されています。トイレやキッチン、洗濯機などの水回りや、設備の配管周辺に設置されます。水漏れが検知されると、警報や自動シャットオフ機能が作動し、被害を最小限に抑ることが可能です。施設の維持管理や業務のスムーズな運営へと役立ちます。

3. 工業施設および製造業

漏水検知帯は工業施設や製造業でも重要な役割を果たします。特に、化学物質や薬品の取り扱いが行われる場所では、漏水の早期検知が極めて重要です。漏水検知帯は、タンクや容器の底部に設置され、漏れた液体を検知することで、作業環境の安全性を確保します。

4. 医療施設および研究施設

医療施設や研究施設では、貴重な実験材料や試料を保護するために、漏水検知帯が使用されます。実験室や冷凍庫、冷蔵庫などの水回りに設置され、漏水や水漏れによる被害を防止します。

 

この他にもボイラーなどの冷却配管・冷却装置周りや床下配管の漏水・漏液検知に用いられます。

漏水検知帯の原理

漏水 (漏液) 検知帯は、電極間抵抗検知方式によって、水漏れや液漏れを検知しています。

1.正常時

正常時は、2つの漏水 (漏液) 検知帯の間には、電流は流れておらず、検知帯を流れる電気信号はターミネーターでカットされ、検知帯電極間は開ループとなっています。

2. 異常時

水や液が漏れ始めると、漏水 (漏液) 検知器が流れた電気信号を検知して、その電気信号の強さが設定値を超えると、水漏れや液漏れとしてアラームを出すという構造です。

なお、漏水 (漏液) 検知帯そのものが断線し、不良となる場合もあります。しかし、漏水 (漏液) 検知帯を流れる断線検知信号が、断線により検知器に戻ってこなくなることを異常と判断し、漏水 (漏液) 検知帯の断線を検知し、修理を促すアラームを出せるタイプの検知器もあります。

また、抵抗の変化による検出のため、一度漏水・漏液を検知した後は、水もしくは液体をふき取ることで、正常状態の抵抗値範囲に戻すことができるので、すぐにセンサーとして復帰して使用できるものが一般的です。

漏水検知帯の種類

漏水検知帯の種類ですが、検知方式については2本の検知帯である漏水・漏液センサ部の抵抗の変化により、漏水・漏液を検知する方式が一般的です。検出部の検知帯の形状や材質、機能の違いでいくつかの種類に分かれます。

形状による違いで種類が分かれるものについては、ベーシックな帯状タイプと、ポイントタイプの2種類の検知帯があります。

1. 帯状タイプ

敷設したセンサ部の箇所であればどこでも漏水・漏液を検知することができます。

2. ポイントタイプ

その名の通り漏水・漏液を1か所で検知するタイプで、漏水漏液箇所が絞られその箇所でのみ検知する場合に使用されることが特徴です。

検知帯の設置場所を考慮し、材質や機能の違いもいくつかあります。一般的なタイプに比べて耐高温性や薬品性に優れており材質が異なるものや、埃・湿度などが高い環境で使用できるもの、床に敷設するものとは異なり配管用に設置できるものなどがあります。

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