電動門扉

電動門扉とは

電動門扉とは、車両ナンバープレートの自動読み取りや訪問者の顔の自動認識、あるいはリモコン操作で開閉するモーター駆動の門扉です。

マンションや工場、国の重要施設など防犯対策が必要となる場所に設置されている門扉は、守衛や管理人が常駐している場合を除き、車両や人の出入りの無いときは閉じられています。これは無許可の車両や人物が無断で敷地内に侵入するのを防ぐためです。

門が横側にスライドして開閉するタイプと、観音開きになるタイプなどがあり、セキュリティーの確保と同時に、省力化と利便性が得られる設備です。

電動門扉の使用用途

電動門扉は不審者の侵入を防ぐ防犯目的と、門柱の開閉に人手を必要としない省力化と利便性を目的として導入されています。従って防犯対策が必要であり、常時車両や人の出入りがある場所を中心に導入されています。

具体的には、工場や研究所、空港や病院、その他の公共施設の敷地の出入り口と、マンションや一戸建て住宅の出入り口などです。特にセキュリティーが重要となる施設では、ナンバー読み取り用カメラや顔認識用カメラの記録と入退出管理システムを連動させて、施設内への立ち入り者の日時を記録して防犯管理に役立てています。

電動門扉の原理

電動門扉には車両や人の顔を自動で認識して門扉を開けるものと、訪問者が持参しているリモコンを使用したり、管理者が車両や訪問者を確認してスイッチを操作して門扉を開けるものとに分けられます。

前者の場合は、車両や訪問者を自動で認識する技術が必要となります。車両の自動認識では、カメラを使ったナンバープレートの読み取りがあります。カメラで自動車のナンバープレートを読み取りデータベースと照合して、入場が許可された自動車であれば自動的に門柱を開けます。自動認識の対象が人の場合には、訪問者の顔を自動認識するシステムが使われます。カメラで人の顔を読み取り、データベースと照合して入場が許可された人物であれば、自動的に門柱が開きます。

しかし、門前で入場を許可されずに門扉が開かなかった場合は、その車両や訪問者への対応が必要です。ほとんどの場合には門扉の近くにカメラとインターフォンが設置されており、訪問者の呼び出しによって施設の内部の人や遠隔操作を任されている管理者が判断して門扉を開けます。

電動門扉の種類

ナンバープレートの読み取り以外で自動認識で門扉を開ける方法には、RFID (英: Radio Frequency Identification) タグを使った方法、Bluetooth通信デバイスを使った方法、QRコードを使った方法などがあります。

RFIDシステムでは、車両に取り付けられたRFIDタグから発信される電波を使って情報をやり取りし、入場許可車両であれば、自動的に門柱を開けます。

同様にBluetoothを使ったシステムでは、車両に搭載されたBluetooth機器を使って自動認識システムと通信を行い、入場許可車両と認識された場合に、自動的に門柱を開けます。

QRコードを使った方法は、車両の特定の位置にQRコードを貼っておき、それをスキャナーが読み取ることで、それが入場許可車両のものであれば、門扉が自動的に開きます。

電動門扉の選び方

電動門扉の選択は、車両や訪問者の認識方法、故障時の対応や保守メンテナンスの内容、それに門扉の形状などを考慮して選ぶことが大切です。

車両の自動認識システムにはナンバープレートを読み取る方式が広く採用されています。この方式は許可車両をシステムに登録するだけで入場が可能になる利便性があります。その一方で、ナンバープレートを偽造されるリスクがあります。RFIDやBluetooth、QRコードを使用したシステムでは、偽造のリスクは少なくなりますが、車両側にRFIDタグやBluetooth機器、QRコードのラベル等を取り付けなければなりません。

また、駆動用モーターや車輪、レールなどの門扉部分の可動部と、カメラやセンサーなどの定期的なメンテナンスが必要で、故障時には素早い修理対応が必要です。メーカーや販売代理店を選択する際には、保守メンテナンス体制を確認することが推奨されます。

その他に施設のセキュリティーを守るものであると同時に、施設の玄関の顔ともなるため、印象を重視する場合には門扉の外観や色なども考慮の対象となります。

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