メラミン焼付塗装とは
メラミン焼付塗装とは、焼付による塗装のひとつで、合成した二つの樹脂塗料を使用するため、別名「合成樹脂焼付塗装」とも呼称されています。合成する塗料は、熱硬化するアミノ系メラニン樹脂、およびポリエステル系樹脂アルキド樹脂となります。
メラミン焼付塗装の特徴は、焼付(高温)を行うため、表面硬度が増すことにあります。また、低コストで金属全般的に塗装可能となります。ただし、メラミン樹脂は、紫外線に耐性がなく、経年劣化による色あせも発生します。
メラミン焼付塗装の使用用途
メラミン焼付塗装の使用用途は、低コストかつ耐食性に優れることに加えて、色落ちしないため、身近なもの(机、整理棚、OA機器)に塗装することで、発錆を防止し金属品質・外観を維持することに使用されます。なお、メラミン焼付塗装は、紫外線に弱く対候性に劣るため、主として建屋内で使用されています。
ちなみにツヤにも種類があり「ツヤなし、3分ツヤ、5分ツヤ、全ツヤ」に分類されており、一般的には「5分ツヤ」となります。
メラミン焼付塗装の原理
メラミン焼付塗装の原理は、高温(100℃以上)で焼付を実施することで化学反応する重合という現象を利用している。この現象により、前述した特徴を有する製品を製作します。
このメラミン焼付塗装の施工工程としては、まず、下地処理としてアルコール等で脱脂処理を実施し、スプレーで塗布します。次に、100~200℃の高温で20~30分程焼付を実施し、塗料を硬化させたら完成です。
メリット
- 「耐候性」「耐薬品性」「耐磨耗性」の観点から、他塗装(アクリル塗装、フッ素焼付塗装、粉体塗装等)と比較しても平均的な性能を有しています。
- 焼付時間、温度によりツヤを自由に調節することが可能です。
- 低コストで保色性が優れています。
デメリット
- 耐候性に難があります(紫外線に弱い)。
以上より、焼付塗装を検討する場合は、各焼付塗装のメリットおよびデメリットを鑑みて、最終仕様に適合する焼付塗装方法を選定する必要があります。