ポリチューブ製袋プリンターとは
ポリチューブ製袋プリンターとはポリチューブと呼ばれる梱包や包装に用いられるシート状のポリエチレンを元に、印字、熱溶着、カットという一連の工程を行うことでポリ袋を製造する機器です。ポリチューブの材質としては低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレンの両方が使われており、強度や透明度など用途に応じて使い分けられています。
ポリチューブ製袋プリンターは熱転写法やグラビア印刷法などで印字します。小さく細かな字やバーコードなどの記号なども印字することが可能で、大量生産も可能であるためポリチューブ製袋プリンターは様々な業界で使用されています。また大型の袋用の製袋プリンターも販売されており、こちらの装置も原料の投入から印字、熱溶着、カットといった一連の工程を行うことが可能です。
ポリチューブとは
ポリチューブとは梱包や包装に用いられるポリエチレンを原料とした筒状のシートです。使用する際はシートを引っ張り、対象を包んだのちにシートをカットして紐などで縛ったり、テープで両端を止めて梱包完了となります。
ポリチューブの材質としては低密度ポリエチレン(LDPE)、高密度ポリエチレン(HDPE)の両方が使われており、高密度ポリエチレンのほうが強度面で優れています。一方で低密度ポリエチレンは柔らかく透明であり、厚みを大きくすることも可能です。その他、超高分子量ポリエチレンで作られたポリチューブもあり、硬く加工性には劣るものの、耐衝撃性、耐摩耗性、耐薬品性などに優れています。
ポリチューブの材質
ポリチューブの材質であるポリエチレンは強度、耐薬品性、潤滑性に優れた高分子であり、様々な用途に用いられています。ポリエチレンはLDPE、HDPEの2種類に大別され、両者は繰り返し単位の化学構造が同一でも密度等が異なり、物性も異なります。
LDPEは分岐を持つ高分子が多く含まれており、1つ1つの分子が離れやすくなるため密度が小さくなります。そのため、透明で柔らかいという特徴があり、スポーツ用品の梱包や簡易ダクト、ホースなどに用いられています。
一方でHDPEは分岐が少なめで結晶性が高く、密度が高めです。そのため、透明度が低い一方で衝撃に強く、耐熱温度も高いという特徴があります。ただしHDPEはLDPEよりも硬いため、加工性は若干劣ります。
ポリチューブ製袋プリンターの構造
ポリチューブ製袋プリンターは筒状のポリチューブを取り付けるホルダー、ポリチューブに印字するプリンター部位や熱溶着を行うことでポリチューブを袋状にするシーリング部位、チューブをカットする部位から作られます。ポリチューブ製袋プリンターの印字方法としては主に熱転写による手法が用いられています。
ポリチューブ製袋プリンターは印字、熱溶着、カットという一連の操作を自動で行うことが可能なため、ポリ袋を大量に作成することが可能です。また、細かく印字したり、バーコードなどの記号や図形も印字できるため、商品や部品の情報を細かく埋めることもできます。
その他にポリチューブへ印字する方法としては、グラビア印刷法が挙げられます。グラビア印刷法は圧胴とインクが漬けられた版胴と呼ばれるシリンダの間をフィルムが通過する際に加圧されることで絵柄を印刷します。ポリチューブ製袋プリンターではフィルム状のポリチューブの状態で印刷を行ったのちに熱溶着で袋状にした後にカットすることで印字した袋を製造しています。
ポリチューブ製袋プリンターの用途
ポリチューブ製袋プリンターはポリ袋の製造に用いられているほか、食品や医療、電子、農業分野などの様々な業界で用いられています。ポリチューブ製袋プリンターは10センチメートル程度の小さなポリ袋の製造から、横30センチメートル程度、縦1メートル程度までの長いポリ袋の製造にも使うことが可能です。また大量生産、大型のポリ袋を製造する大型機器では原料の投入からインフレーション形成、印刷、ガゼット、製袋までを自動で行えます。