漏電保護プラグとは
漏電保護プラグとは、漏電事故から人々を保護するために使用される電気安全装置です。
漏電保護プラグをコンセントに接続することで、電気機器や家電製品の漏電による人身事故を防止することが可能です。家庭用分電盤の中には、漏電機能を持たないブレーカが使用される場合もあります。
電気機器などから漏電が発生すると、人身事故が発生する危険性もあります。漏電保護プラグを使用して機器に接続することで、これらの事故を防止することが可能です。また、漏電は火災の原因となることがあります。漏電保護プラグは漏電を検知して電源を遮断するため、火災のリスクを低減することも可能です。
ただし、漏電保護プラグを使用する際には、適切な仕様と規格を確認することが重要です。選定を誤った場合、正しく機能しない危険性があります。
漏電保護プラグの使用用途
漏電保護プラグは、さまざまな使用用途で活用されます。一般的には家電製品などを対象に使用されることが多いです。
1. 一般家庭
家庭で使用される電化製品や家電製品に漏電保護プラグを使用します。冷蔵庫や洗濯機、電子レンジなどが代表的な一例です。これにより、漏電による感電や火災のリスクを軽減し、家庭の安全性を向上させます。
2. オフィス・商業施設
オフィスや商業施設では、漏電保護プラグをプリンターや電話機などのOA機器に接続する場合も多いです。これによって感電事故を未然に防止し、安全な作業環境を確保することが可能です。
3. 建設現場
建設現場では、電動工具が頻繁に使用されます。これらの工具は高電力を必要とし、漏電が発生する可能性があります。漏電保護プラグを使用することで、工具の電源供給を保護し、作業員が感電事故から保護することが可能です。
漏電保護プラグの原理
漏電保護プラグの原理は、漏電を検知して電源を遮断することです。漏電検出器を組み込んで漏電を検知することが多いです。漏電検出器は電流の差異を検知するセンサーが使用されます。
漏電検出器は電源から機器への電流と、機器から電源への電流を比較します。通常はこれら2つの電流は同じ量だけ流れるはずですが、漏電が発生すると漏れた電流が発生します。この差異を漏電検出器に検知させる仕組みです。
電流の差異が、一定の設定値を超えた場合に漏電を検知します。設定値は一般的に数mA~百mA程度であることが多いです。この設定値は、感電や火災のリスクに基づいて適切に設定します。
漏電を検知すると、保護プラグ内の遮断機構が作動し、電源の供給をすぐに遮断します。これにより、漏電が起きた回路や機器への電力供給が停止され、感電や火災のリスクを軽減します。
漏電保護プラグの選び方
漏電保護プラグを選ぶ際は、以下の要素を考慮することが必要です。
1. 保護機能
漏電保護プラグの主な目的は漏電を検知して電源を遮断することです。ただし、過電流保護機能を有する漏電保護プラグも販売されています。過電流保護機能の有無を検討して購入する必要があります。
2. 極数
漏電保護プラグの極数は、プラグのピンの数を指します。一般的には2極または3極です。適切な極数を選ぶためには、使用する電気機器や家電製品の要件や接続先のコンセントの極数と一致させる必要があります。
3. 定格電圧
漏電保護プラグの定格電圧は、正常な運転に適した電源の電圧範囲を示します。使用する電気機器や家電製品の適切な電圧範囲に合わせることが必要です。一般的な家庭で使用する場合は100Vまたは200Vであり、100Vがほとんどです。
4. 定格電流
漏電保護プラグの定格電流は、プラグが扱える最大の電流値です。使用する電気機器の合計消費電流よりも高い定格電流のプラグを選ぶことが重要です。適切な定格電流を選ばなければ、焼損などの故障が発生する場合があります。
5. 感度電流
漏電保護プラグの感度電流は、漏電を検知するための感度の設定値です。一般的な漏電保護プラグの感度電流は数mA~20mA程度の製品が多いです。事故時の地絡電流は状況によって異なるため、感度電流の小さな製品を使用するとより安全です。
また、漏電保護プラグによっては、高感度形・中間度形・低感度形に分けられている場合もあります。