電工ドライバー

電工ドライバーとは

電工ドライバー

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電工ドライバーとは、主に電気工事を行うときに使用されるドライバーのことです。

電気工事で使用されることが多いため、感電防止対策としてグリップ部分にゴムやプラスチックなどの絶縁体が使われており、通常のドライバーに比べて安全に作業を行えるようになっています。

電工ドライバーを介して感電することはありません。しかし、作業中に指などの身体の一部が直接通電している電線に触れてしまうと、電工ドライバーとは関係のないところで感電してしまう恐れがあるため、絶縁の施された手袋や靴を装着したうえで作業を行います。

電工ドライバーの使用用途

電工ドライバーは、主に電気工事の現場で使用されています。電工ドライバーの使い方は、通常のドライバーと変わりません。大きく膨らんだグリップ部分を手のひらで包み込むように握り、ドライバー軸の先端をねじの十字穴、または一文字穴 (以下、溝) に当てます。時計回りに回すとねじが締り、反時計回りに回すとねじが緩む仕組みです。

ねじを回すときはグリップ部分の後部端を、手のひらでねじの方向に押し付けながら、ねじを回すことが推奨されます。これは、ねじを回す際に溝からドライバー先端が外れてしまい、溝をなめさせることを防ぐためです。

電工ドライバーのグリップ形状には大きく2種類があり、ボールグリップタイプとクッションタイプがあります。グリップ形状はどちらが優れているか等の優劣は無く、個人の感触によるものが大きいことから自分にとって持ちやすい・力が入りやすいものを選ぶと良いです。

プラスドライバーとマイナスドライバーをあえてグリップ形状を分けると、目視しなくてもドライバーの違いが分かるようになるため、作業効率が向上します。

電工ドライバーの原理

電工ドライバーの原理として、電工ドライバーの絶縁性に関して2つの要素が挙げられます。

1. ドライバー軸

ドライバー軸が貫通していないことで、グリップに電気を近づけず感電しないような形状になっています。そのため、電工ドライバーには貫通タイプが存在しません。

2. グリップ

作業時に触れるグリップ部分には、絶縁性が高いゴムやプラスチックが使用されており、感電しないように配慮されています。通常のドライバーには軸がグリップまで貫通しており、ハンマーで叩いて使用できるタイプがありますが、軸がグリップまで貫通していると感電してしまうため電工ドライバーには貫通タイプはありません。

製品によっては一部セラミックやプラスチックを使用して感電しにくくなっている物もありますが、完全な絶縁ではないため注意が必要です。

電工ドライバーの選び方

電工ドライバーは、締める/緩めるねじの大きさによって最適なサイズのものを選ぶ必要があります。ねじのサイズは大きく分けて、以下のとおりです。

  • プラスねじ: 1番、2番、3番
  • マイナスねじ: 4mm、5.5mm、6mm、8mm

プラスねじは2番、マイナスねじは5.5mmに対応したドライバーを持っておき、必要に応じて別のサイズも揃えていくと良いです。ねじの溝に対して、電工ドライバーの先端が大きすぎれば溝には入りません。しかし、溝に対して小さすぎるとドライバー先端のかかりが浅くなり、ねじに対して正しく力が伝わりません。

また、溝を抉ってしまい、なめさせてしまうことでねじの脱着が困難になることもあります。電工ドライバーのサイズを確かめるには、大きなものから選んでいき、すっぽりと溝にハマるサイズのものを選ぶことが大切です。そのほか、ドライバー軸の長さによって選ぶことがあります。パソコンや設備の基板などの交換時は、奥まった所に位置するねじを回す必要があり、ドライバー軸の長いタイプを使わないとドライバー先端がねじに届きません。

それとは反対に狭い場所での作業では、ドライバー軸が長いことによってねじに対してまっすぐドライバーを立てられなくなります。この場合は、ドライバー軸が短いタイプを使うと作業がしやすいです。ドライバーの長さは製品によって幅がありますが、一般的には200mmの長さが一番使われており、サイズと同様用途に合わせて選ぶことが大切です。

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