エアーインパクトドライバー

エアーインパクトドライバーとは

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エアインパクトドライバー (英: Air Impact Driver、 Pneumatic Impact Driver) とは、エアコンプレッサからの圧縮空気を動力源として、ねじを締め付け緩めるための空圧工具です。

エアモーターでハンマーを回転させ、ハンマーの回転力を打撃力に変換して、ハンマーがアンビル (締め付け、緩め用回転軸) を打撃し衝撃を加えることで、強い締め付けと緩め力を発生させることができます。

エアーインパクトドライバーは、人力でのネジ締め付け作業の際、パワー不足になる場面で非常に役に立ちます。

エアーインパクトドライバーの使用用途

エアーインパクトドライバーは、主に建築現場や整備工場など、様々な場所で使用されています。また、エアコンプレッサなどで圧縮した空気を動力に使用しているため、電動の場合のモーターと比較して回転部が熱を発生しにくく、連続作業に適しています。

具体的な使用例は以下の通りです。

  • アルミサッシの組み立て
  • エンジン回りの整備
  • 建築現場での金物の固定
  • カー用品の取り付け
  • 木工製品の組立
  • 製造ラインでの部品のネジ締めや取り外し

エアーインパクトドライバーの特徴

長所

1. 耐久性に優れている
電動工具に比べ構造がシンプルなため壊れにくく、メンテナンスが容易です。

2. 小型で扱いやすい
エアインパクトドライバーは、同等能力の電動式ドライバーと比べ小型で軽量なタイプが多いです。また、高いトルクを発生させることで、十分なネジの締め付けを行なうことができます。

3. 電気を使わないため危険が少ない
エアーインパクトドライバーは、使用するときに電気を使用しないため、漏電や感電のリスクがほとんどありません。また、火花が出ないことも大きな特徴で、ガソリンスタンドなどの火気厳禁の現場での作業に適しています。

短所

1. 締め付けすぎに注意が必要
エアインパクトドライバーにはクラッチがないため、レバーやスイッチの引き具合いで締め付け力を調整する必要があります。締め付け力が強すぎるとねじ頭の損傷や被締め付け物が割れるなどが起こることがあり注意が必要です。

2. 導入コストが高い
エアーインパクトドライバーを使用するには、動力源となるエアコンプレッサが必要です。エアコンプレッサは1台15〜30万円程度と高額なため、導入コストが高いのがデメリットです。ただし、エア工具は電動工具よりもトラブルが起きにくい面があるため、長期的に使用する場合は、購入を検討するのもよいでしょう。

3. 騒音が大きい
使用時の騒音が大きく、環境により問題となることがあります。購入する際は事前に、設置場所や騒音値の確認が必要です。

エアーインパクトドライバーの種類

エアインパクトドライバーは、形状やスタート方式が製品により異なります。作業する環境や目的に合わせて適切なものを選ぶ必要があります。

1. 形状による分類

ピストル型
汎用的な形状で、上向きや下向き、横向きなど多方向での作業が行えるため、現場や自動車整備工場など、さまざまな場面で幅広く用いられています。

ストレート型 (ペン型)
本体が直線形状でアンビルが下方向きのため、生産ラインでの組み立てや分解など、ねじの締め付け緩め作業を行うのに適しています。

アングル型
本体に対してアンビルに90度の角度が設けられているため、ピストル型やストレート型で作業が困難な場合に使用します。

2. スタート方式による分類

始動レバー式
始動レバーを押すとエアモータにエアが供給され、回転する方式です。

プッシュ始動式
締め付けるネジにビットを押し付けるとエアモータにエアが供給され、回転する方式です。レバーを押し続ける必要がありません。

レバープッシュ始動式
始動レバー式とプッシュ始動式を組み合わせた方式です。始動レバーを押すとエアモータにエアが供給され、ネジにビットを押し付けるとビットが回転します。

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