ロータリーハンマードリル

ロータリーハンマードリルとは

ロータリーハンマードリルは、コンクリートや石材などの固い材質に穴をあけたり、削ったりする電動工具です。主に建築や土木工事に使用されています。

一般的な電動ドリルは、モーターの回転によってネジを締めたり、木材や鋼材などに穴をあけます。しかし、ロータリーハンマードリルは回転だけでなく、ドリルの刃に対して垂直方向に打撃が加わります。その打撃によって固いコンクリートに強い衝撃を与えながら穴をあけます。また、打撃だけの場合は強い振動によりコンクリートや石材をハンマーでたたくように掘削できます。

ロータリーハンマードリルの使用用途

ロータリーハンマードリルが最も使われるのは、コンクリートや石材などへの穿孔作業です。回転と打撃による強力な穴あけが基本的な機能ですが、製品によっては回転と打撃だけではなく、回転のみ、打撃のみの合わせて3つのモードを切り替えて使用できる商品があります。

回転と打撃では、コンクリートに構造物や機器を固定するためのアンカーボルトを打ち込む穴をあけます。他にも、電気や空調などの配管を通すため、壁や床にコア穿孔にて貫通させることができます。それぞれの作業にあったビット(キリ先)が必要です。

打撃だけの場合は、コンクリートを割ったりタイルを剥がすハツリ作業ができます。ハツリ作業は打撃専用のタガネチゼル形状の先端工具を使用します。

回転だけの場合は、通常の電動ドリルと同じように、木材や鋼材などに穴をあけることができます。

ロータリーハンマードリルの選び方

ロータリーハンマードリルを選ぶ際のポイントです。穴をあけたい物や使用場所など、用途別によって機種を選びます。

  • 充電式と電源式の違い
    ロータリーハンマードリルには、コンセントからAC100V電源を使用するタイプと充電式バッテリーを使用するコードレスタイプがあります。AC100V電源タイプは、安定したパワーで作業可能です。コードレスタイプは、AC100Vより少しパワーは劣るものの電源の無い場所で使用でき、電源コードが気にならないので作業性が上がります。しかし、バッテリーの充電が必要です。
  • 最大穴あけ能力
    ロータリーハンマードリルには最大穴あけ能力があります。機種別に最大で錐径何ミリまであけられるか決まっています。また、使うビットの種類や回転モードによっても穴あけ能力値が設定されています。使用用途によって適応錐径の確認が必要です。
  • 集塵機能
    コンクリートや石材などに穴をあける際、問題になるのが周辺に舞ってしまう粉塵です。この粉塵対策のために集塵機能がついている機種があります。集塵機能があれば穴あけをしながら粉塵を吸引するので大きく舞うことがなく、屋内での使用に有効です。建築現場によっては集塵機能がないと持ち込みできない場所があるくらい必要とされています。集塵機能が元からついている機種と別売りで後付けできる機種があります。
  • 回転と打撃モード以外の機能
    ロータリーハンマードリルは、回転と打撃モードがメインでの使用になります。しかし、回転と打撃の他に回転のみ、打撃のみのモード切り替えがあれば、穿孔作業以外にも使用できます。特に打撃のみでのハツリ作業は振動ドリルやインパクトドライバーではできません。タイル剥がしやコンクリートの掘削、固い土の掘り起こしにも使用できます。

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