キオスク端末とは
キオスク端末とは、コンビニやスーパー、空港やホテルのロビーなどに設置されている、利用者が自分で操作する自立式の情報端末です。
コンビニやスーパー、銀行などの商業施設や役所や病院などの公共施設において必要な手続きをしたり、現金やクレジットカードなどで決済を行う際には、従業員や職員が対応にあたる対面窓口と、専用の情報端末を相手に利用者が必要な手続きを行う方法に分かれます。
この情報端末のことをキオスク端末と言います。設置した施設において、来場者に対応する職員の人数を削減できることが最大のメリットです。操作に慣れた利用者にとっては、処理手続きにかかる時間が対面窓口よりも短くて済む利点があります。
情報通信機器の発達と、省力化・合理化の必要性から、商業施設や公共施設などあらゆる施設で導入が進んできましたが、操作に不慣れな利用者への説明や、トラブル対応やイレギュラーの処理への対応など、完全に無人で運用されている機械は限定的です。
キオスク端末の使用用途
キオスク端末はコンビニやスーパー、空港やホテルのロビー、役所や病院などの公共機関などあらゆる場所で導入されています。
コンビニに設置されたキオスク端末はコンサートや高速バス等のチケットの予約と発券や、公共料金の支払い等、コンビニが行っている多目的サービスに適応した機械です。マイナンバーカードを利用して、コンビニで住民票の写しや印鑑登録証明等を発行できるコンビニ交付サービスも始まっており、多目的キオスク端末としての利用範囲が広がっています。
スーパーや100円ショップでは、セルフレジとしてキオスク端末の導入が進んでいます。買い物をした商品についているバーコードを読み込ませ、支払いボタンを押すと合計金額が表示され、支払いを済ませることができます。慣れた人にとっては素早く支払いを済ませられる便利な端末です。
空港やホテルのロビー、役所や病院などで設置されている場合では、チェックインや受付などに利用されています。また、銀行のATMもキオスク端末の一種です。
キオスク端末の原理
キオスク端末は、外部とネットワークでつながったPCが、タッチパネル式ディスプレイと一緒に自立式のキャビネットやスタンドに収められています。PCには業務用の専用ソフトがインストールされています。またキャビネットには、それぞれの業務内容に従って必要となる周辺機器が組み込まれています。
1. スーパー
スーパーのセルフレジでは、購入した商品の代金支払いが必須作業であるため、商品のバーコードの読み取り装置、現金の投入と釣銭の支払いを行う自動釣銭機、磁気カードとICカードの読み取り機、QRコード (バーコード) 読み取り機などが付属し、それぞれの方式の決済を処理するためのアプリケーションソフトがインストールされています。
2. コンビニ
多目的化が進むコンビニのキオスク端末では、書類の読み取りや各種証書の発行用に、コピーサービス用に設置されているマルチコピー機と繋がっている例も多くあります。
3. その他
空港やホテルの自動チェックイン機や病院の自動受付機の場合は、処理業務や、出力する書類も限定されるので、小さな筐体の中に本体と、限定された読み取り機器、小型のプリンターが組み合わされた、簡素なキオスク端末が多く見られます。
キオスク端末全般に必要な機能として、不慣れな人への使用や、トラブルの発生時に備えた呼び出し機能があります。操作画面上に呼び出しボタンがあったり、銀行のATM機器のように、近くに行員を呼び出すための電話機が設置してある場合もあります。
不特定多数の人が利用するため、操作に不慣れな人が利用する場合や、情報端末を利用するのが苦手な人の利用もあり得るため、特殊な例を除いては完全な無人化、自動化は難しいのが現状です。
キオスク端末の選び方
キオスク端末は非常に広い分野で利用されていますが、規格化された仕様はありません。製造各社が独自に開発したハードウエアとソフトウエアが組み込まれているので、選択に当たっては各々の装置について特徴を理解し、システム設計やカスタマイズ、機種選択などを行います。
その際には、用途に合わせた機種と周辺機器の選択、設置場所に合わせたデザインやサイズの選択、セキュリティ対策の確認、メンテナンスや修理体制の確認などが必要です。また、設置場所によっては耐環境性能の確認も必要です。
キオスク端末が稼働し始めると何らかの障害が発生することもあれば、ビジネスにとって有用な情報を収集することも可能になります。そこで、障害時の対応だけでなく、運用で得られるベネフィットなど、多方面から相談に応じてくれるシステムインテグレータを選ぶことも推奨されます。