ルーツブロワ

ルーツブロワとは

ルーツブロワとは、主に空気を送風するための装置です。

ハウジング内のローターと呼ばれる一対の羽根形状の部品を回転させることで、空気を送り出します。羽根の枚数は2~4枚で構成されており、羽根の枚数が多いほど1回転当たりの送風回数が増えるため、効率が上がります。

1866年にルーツ兄弟が現在の構成を考えたことから、その名称で呼ばれています。ローターの形状は大きく分けて「インボリュート型」「サイクロイド型」「エンベロープ型」の3種類です。

ルーツブロワの使用用途

ルーツブロワは以下のような使用例があります

  • 水処理施設の活用例
    工場や学校、病院などにある水処理施設の浄化槽で、浄化槽内に空気を送りこむために使用されています。
  • 工業用掃除機
    工場で使われる掃除機や集塵機に搭載されていて、ごみと空気を吸引して空気だけを排気します。
  • バキュームカー
    へどろや汚物を吸引して清掃します
  • 溶接ヒューム
    工場の溶接工程で発生するヒュームを吸引して、フィルターに吸着させるのに利用されています。
  • エアブロー
    工場で製品についた水分を飛ばすためのエアブローの動力源として使われます。

ルーツブロワの原理

ルーツブロワはハウジング本体に吸気用の穴と、排気用の穴が開いていて、ローターが回転することで吸気側の穴から空気を取り込み、排気側の穴へ送風します。このときローターとハウジング内部、ローター同士はわずかな隙間を保ちながら、常に接触せずに回転し続けます。

回転方向は吸気側の部屋から、排気側の部屋に向けた方向に回転します。それにより、吸気側の部屋の空気を排気側の部屋へ押し込みます。

そのため、ローターとハウジング内部、ローター同士の隙間が狭ければ狭いほど、漏洩が起こらないため1回転当たりの吐出し流量が増加します。ただし、隙間を狭くし過ぎると異物の噛み込みよるロックで、回転不良を起こす場合があります。

使用する環境の清浄度を考慮したルーツブロワの選択が必要になります。ルーツブロワのローターは羽根の枚数が、2枚のタイプと3枚のタイプが主に使用されます。

2枚のタイプは1回転当たり4回空気を吐き出しますが、3枚タイプは6回の吐出しが可能なため、効率が上がりますが、ローターの加工難易度が高いためコストが上がります。

参考文献
https://www.weblio.jp/content/
https://www.anlet.co.jp/products/roots_blower/
https://www.taiko-kk.com/jp/roots_blower/

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