ロボットピッキング

ロボットピッキングとは

ロボットピッキング

ロボットピッキングとは、ピッキング作業にロボットを活用する手法です。

ピッキングは倉庫や工場などで伝票やリストに基づき商品や部品を取り出して検品や梱包などの次工程へ受け流す作業です。

作業員が商品を取り出してロボットに載せて積み終えた商品を次の工程までロボットが運ぶ比較的単純なシステムから、ロボットが作業者のいる場所へ商品を運ぶシステムや次工程である梱包や送り状の貼り付け業務を自動で行うシステムまであります。 

ロボットピッキングの使用用途

ロボットピッキングは物流センターや倉庫などで活用され、主に大規模な物流倉庫や近年急激に需要が高まっているECの出荷倉庫などで利用可能です。

ピッキングは、部品を製造現場に運んで商品を出荷するために欠かせない作業です。製造業、運輸・物流、小売店などの幅広い産業分野の倉庫で行われます。

労働力不足が深刻な物流業界では、作業効率を上げて人的ミスを削減し、人手不足を解消できるロボットピッキングの普及が進んでいます。

ロボットピッキングの原理

商品を出荷するためにロボットピッキングを行うピッキングロボットは、物流ロボットや搬送用ロボットと呼ばれています。運搬だけのロボットや対象の商品を認識してピッキングできるロボットなど、ロボットの機能は多種多様です。一般的なピッキングロボットは、カメラ、ロボットアーム、制御システムで構成されています。

1. カメラ

レーザーセンサーやカメラで個別に対象の商品の位置や形を認識します。

2. ロボットアーム

ロボットアームは商品を掴むために、先端に吸着式やチャック式のロボットハンドを持っています。

3. 制御システム

ピッキングロボットは制御システムにより、倉庫内の物品などにぶつからないように移動します。

ロボットピッキングの特徴

ロボットピッキングのメリットは作業効率の向上とミスの削減などです。ロボットの導入によって作業者が移動する通路をなくし、倉庫の空間を有効活用できる場合があります。

デメリットは導入コストが非常に大きく、導入時に業務フローを見直す手間がかかる点です。ロボットにトラブルが起きるとロボットの運用を停止し、手作業でピッキングする必要があります。

ロボットピッキングの種類

ロボットピッキングに使用されるロボットには、AGV (英: Automated Guided Vehicle) 、AMR (英: Autonomous Mobile Robot) 、GTP (英: Goods to Person) 、ピースピッキングロボット (英: Piece Picking Robots) などの種類があります。

1. AGV

AGVは単純な構造のロボットで、無人搬送ロボットとも呼ばれます。磁気テープなどで指定されたラインを自走して荷物を運び、ロボットよりもピッキングカートに近いです。ピッキング作業自体は作業者が行います。

2. AMR

AMRは自立走行搬送ロボットとも呼ばれています。自動で商品棚まで自走して作業者がAMRの指示に従ってピッキングを行い、積み終えた商品はAMRが次工程に運びます。AGVと違ってAMRは最適なルートを移動し、障害物を自動で迂回可能です。複数のAMRが協調作業するとピッキング作業全体の効率が最適化されます。

3. GTP

GTPは棚搬送型ロボットとも呼ばれ、指定された棚ごと作業者の位置まで運びます。作業者がピッキングのために倉庫内を移動する必要がなく、作業効率が大幅に向上します。

4. ピースピッキングロボット

ピースピッキングロボットはAIやディープラーニングなどの技術を用いて指定された商品をピースごとにピッキング可能です。カメラやセンサーで対象商品を認識し、ロボット制御のアームを伸ばして、商品を把持または吸着して取り出します。ピースピッキングロボットにAGVやAMRを連携させると作業員の手作業に頼ることなくピッキング作業を行えます。

参考文献
https://service.openlogi.com/openlogi_mag/logistics-robot/
https://groundinc.co.jp/solution/amr/
https://www.rapyuta-robotics.com/ja/2020/11/17/logistics-and-robots-002/

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