フラックス

フラックスとは

フラックス

フラックスとは、主にヤニを原料としたはんだ付けを促進させる薬剤です。

ヤニとは樹木に含まれる有機物であり、有名なのはマツヤニがあり粘り気のつよい液体です。このヤニと活性剤を混合してフラックスをつくります。

主に電子部品を基板に取り付けるとき、はんだごてを使用して、はんだと呼ばれる細長い金属を溶かして接合します。

このはんだにフラックスを混合して使用します。

電子部品や金属同士をきれいにくっつけるにはこのフラックスが重要で、もしフラックスがない場合は製品ができないばかりか、不良品がおおくなり事故につながる可能性もあります。

フラックスの使用用途

フラックスの主な用途は電子部品の接合時です。

電子基板を見ると、丸みを帯びた銀色の金属がたくさんあると思います。これは熱で溶かしたはんだが固化した金属で、酸化させず成形させるためにフラックスをはんだに添加しています。

また金属同士を接合するためのフラックスもあり、これは金属同士をはんだでくっつけるときに混ぜて使用します。

ステンレスに対応したフラックスも存在します。ステンレスは表面に不動態被膜を形成しますので、これを除去するのに使用します。

フラックスの特徴

フラックス1番の特徴は、品質が劣化しないようはんだを電子基板に成形させることです。

はんだを溶かす際に作業場は常温であることが多く、溶かされたはんだは高熱を帯びています。そのため溶けたはんだの金属表面が酸化して、電子基板が不良品となります。

はんだの酸化を抑制するのがフラックスの役割であり、金属表面を覆うようにフラックスの膜ができます。

またはんだ自体は表面張力が大きく、普通に溶かしただけではすぐに球状になります。この状態となることを防ぐためフラックスを添加させることで、はんだの表面張力を低下させています。

一方でフラックスのデメリットは、固化した金属に付着したまま電子基板に残ることです。

フラックスは基本はんだの状態を整えるためなので、はんだがうまく固化すれば不要のものです。

フラックスが残っていると電子基板が不良品となるため、取り除くため電子基板が専用の洗浄剤を購入したり、大型洗浄機の導入も検討する必要がでてきます。

参考文献
https://kurashi-no.jp/I0014628
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jiep1986/6/4/6_4_229/_pdf/-char/ja

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