製函機とは
製函機とは折り畳まれた段ボール箱を立体的に組み立て、底面をテープやホットメルトで貼ることによって作業の省力化を図る機械です。
一方、内容物を詰め終わった後に上面テープ貼りを行う機械は封函機と呼ばれ、両者の機能を合わせ持った製品も存在します。
現在主流である全自動製函機をラインに組み込むことにより、製函工程でライン従事者に必要とされる作業は段ボールシートの供給のみとなるため、大幅な省力化を図ることが可能です。
製函機の使用用途
製函機は製造業、農林水産業、通信販売業等、幅広い業種の工場や倉庫で段ボール箱の組み立ての為に利用されています。
最も標準的なものはA式段ボール箱(いわゆるミカン箱)の組み立て及びテープ張り作業を目的としたものですが、接着にホットメルトを使用するもの、また、ワンタッチ箱やトレーの組み立てを目的とした製品も存在します。
半自動製函機は段ボール箱の折り作業のみを行い、テープ貼りは手作業で行うのに対し、全自動製函機は箱折り作業とテープ貼りの両方を自動で行います。
製函機の原理
最も一般的A式段ボールの組み立て及び底貼りを行う自動製函機では、マガジン部分に積み込まれた段ボールシートが1枚ずつ装置内に取り込まれ、底フラップが折り込まれた後にテープ貼りされた後、装置外へと排出されます。動力には電気と空気圧が併用されています。
異なる形式の段ボールの組み立てには異なる装置が必要ですが、同形式の段ボールであればハンドル等を操作することにより、サイズの調整が可能です。
組立中に起こりうるトラブルとして装置内への段ボールの搬送ミスやテープ残量不足、ケース開き不良等が想定されますが、それらを未然に防止あるいは発生時に対処するため、各種のセンサーによる検知、警報、予報装置が備え付けられています。
一方、半自動製函機では全自動製函機からテープ貼り機構等が省略されるため、製函に手作業の工程が必要となります。しかし、全自動製函機と比較して小型で装置の構造が簡単であり導入コストが安い、電気もしくは空気圧いずれか一方でも動作可能といったメリットがあるため、費用対効果を考慮してこちらが用いられることがあります。
参考文献
https://www.sekisui-pack.com/search/category/machine/caset/index.html
https://tape-omakase-navi.com/column/post-639/
http://www.strapack.co.jp/wp-content/uploads/2020/05/AF-5N.pdf
https://www.daiwa-eng.com/seikan/