防犯カメラとは
防犯カメラ (英: surveillance camera) とは、防犯を目的として、特定の場所の様子を撮影するためのカメラです。
防犯カメラは、犯罪を抑制したり、トラブル発生時の映像を確認したりするために使用されます。敢えて目立ちやすい場所に置くことで、犯罪の予防効果を期待できるため、近年では幅広い場面で導入されています。
防犯カメラには、ボックス型、ドーム型、バレット型などさまざまなタイプがあり、使用場所や時間帯に応じて選択可能です。
防犯カメラの使用用途
防犯カメラには、タイプに応じて異なる使用用途があります。
1. ボックス型カメラ
高い防犯効果が期待されることから、多く使用されるのは、コンビニやショッピングセンターなどです。万引き防止にも役立ちます。
2. ドーム型カメラ
周囲への圧迫感が少なく、使用する場所の雰囲気を損ねにくいことから、ビルやマンションのエントランスや、オフィス、クリニックの待合室、学校の教室、銀行、電車の車内などでよく用いられます。
3. バレット型カメラ
その目立ちやすさから、多い用途は商店街や自治体などの街頭防犯用です。
防犯カメラの原理
防犯カメラの使用場所は、屋内か屋外のいずれかが想定されます。屋内の場合は、ボックス型かドーム型のカメラが有効です。
一方、屋外の場合は、バレット型やPTZ型のカメラが用いられます。この分類は形状によるものです。
1. ボックス型カメラ
ボックス型は、箱型の形状で角張っています。存在感があるため、人の目に止まりやすい特徴があります。カメラの向きに応じて自在に撮影対象を変更できるだけでなく、レンズを付け替えることで、望遠や広角などに調整することが可能です。高い防犯効果が期待できます。
2. ドーム型カメラ
ドーム型は、丸みを帯びた照明器具のような形状です。ボックス型よりも圧迫感がなく、使用する環境にその存在を馴染ませることができます。また、内部のカメラがどの方向を向いているかなど、外観からだけでは判断しにくいため、周囲への圧迫感を抑えることができます。
3. バレット型カメラ
バレット型は、主に屋外で壁などから飛び出たように設置されるため、目立ちやすい特徴があります。赤外線カメラを使用すれば、夜間でも撮影を継続できるため、防犯効果をより高められます。
4. PTZ型カメラ
PTZ型は、パンP、チルトT、ズームZができるカメラです。カメラのレンズを上下左右に動かし、またズームができる操作性の高いカメラです。
防犯カメラのその他情報
1. 防犯カメラと監視カメラの違い
防犯カメラと監視カメラは、カメラ自体の差は余りありませんが、目的と設置場所に違いがあります。防犯カメラは、犯罪を防止する目的のために設置します。設置する場所は、自宅の玄関、マンションのエントランス、駐輪場、駐車場、ごみ置き場、スーパーやコンビニの入り口、店内各所、エレベータ内部などです。
不審者の追跡などにも使われます。良く目立つ場所に、設置が良く分かるように取り付けることにより、防犯効果の実現が可能です。一方、監視カメラは、特定の場所や人物を監視し、犯罪の証拠にしたり、地震や風水害などの自然災害や交通量測量、河川やダムの水量計測の監視したりする目的で設置します。
防犯カメラや監視カメラの画像情報は、有用性が高い反面、プライバシーの侵害や記録の目的外使用の恐れが指摘されています。
2. 防犯カメラの特徴
防犯カメラは目立ちます。目立つ方が防犯効果は高く、ダミーのカメラを使うこともあります。また、犯罪防止だけでなく、災害情報やライブカメラとしても有用です。
防犯カメラにより、きれいな画像の取得が可能です。カメラの性能向上に伴い、画素数の多いきれいな画像が得られます。毎秒当たりの画数が増加し、動きが滑らかです。データ量が増加し、機器内のハードディスクやクラウドへの保存が進んでいます。映像データの保存・管理の問題に対し、各種の手法が開発済です。
1つは秘密保持です。データをクラウドに保存する場合、複数のクラウドに分散保存し、暗号処理を行います。また、システムの故障を検出し、メンテナンスを行うことも可能です。
もう1つは、膨大なデータの処理です。例えば店舗では、来客の属性解析ができ、売り上げ増を図ることが可能です。さらに、AI技術を使って、高度な画像解析も可能です。例えば、人の不在検出、不審者や動物の侵入、人数カウント、立入禁止区域の監視、特定の人物の検出、異常の検出などができます。
参考文献
https://article.safie.link/blog/1820/
https://www.trinity4e.com/cameras.html