補助継電器

補助継電器とは

補助継電器

補助継電器 (英: auxiliary relay) とは、電磁石により、接点が開閉する制御用の継電器です。

電磁リレー、電磁継電器、コンタクトリレーなどとも呼ばれます。補助継電器は電磁開閉器に似ていますが、接点構成が異なります。例えば、4接点の補助継電器はa接点とb接点が2つずつあり、c接点はありません。

補助継電器は、保護継電器や制御継電器の補助用継電器として、主にインターロックや自己保持などの制御回路に使用されます。

補助継電器の使用用途

補助継電器は、制御回路の補助リレーとして使用されます。補助継電器は主回路がなく、すべてが補助接点です。補助接点なので、定格通電電流も10A以下の小容量となります。一般的な継電器では接触度が低い場合であっても補助継電器を使用し、接触信頼度を高めています。

補助継電器は、インターロックや電磁開閉器の自己保持用の継電器として使用される場合が多いです。インターロックは安全技術の1つであり、ある一定の条件が整わないと他の動作ができなくなるような機構のことを指します。機器の起動状況、扉の開閉状況、圧力、液面、温度などの条件や押し釦の押し間違いなどが発生した場合、安全な方へ運転を制御します。

また、補助継電器は地絡電流の検知に利用されます。微弱な地絡電流を高感度で検知して、事故を未然に防ぎます。地絡は電子素子に損傷を与える可能性があるため、リスクを抑えることが重要です。

補助継電器の原理

補助継電器の接点は、3種類の接点が多く使われます。メーク接点 (a接点) 、ブレイク接点 (b接点) 、トランスファー接点 (c接点) などです。

1. メーク接点

メーク接点は、電磁石に通電すると閉じる接点です。常開接点、NO接点とも呼ばれます。

2. ブレイク接点

ブレイク接点は、通電すると開きます。常閉接点、NC接点とも呼ばれます。

3. トランスファ接点

通電しない状態の場合、a接点は開、b接点は閉になっています。通電により共通可動接点が作動して、a接点が閉、b接点が開になります。したがって、トランスファ接点は、回路の切り替えに使用される切替接点です。

補助継電器の構造

補助継電器は、鉄芯に巻かれたコイル、電流が流れる電磁石、及び電気の開閉をする接点で構成されます。鉄芯に巻かれた電磁石に電気が流れると、電磁石の働きで可動鉄片が引き寄せられ、可動接点が固定接点に接触し、回路がつながります。

補助継電器の場合、多くはツイン接点の構造を有しており、一般継電器と比べて接触信頼性がより高いです。その結果、例えばDC5V、3mAという微小負荷に対しても対応することが可能です。微小負荷を開閉するときには、接点の接触抵抗が問題となりえます。

偶発的に高い接触抵抗値が発生したとしても、次の開閉で回復する場合もあります。

補助継電器の特徴

1. 接点構成が多い

補助継電器の接点数は、2接点から16接点までが多く使われます。必要な接点数を選ぶことが可能です。接点の構成も多種可能です。例えば、4接点では、4a,3a1b,2a2b,4bなどがあります。

2つの接点を同じ回路に使用して、接触抵抗を減らすことも可能です。また、動作したことが分かるようにランプが点灯したり、黄色の表示が出したりするタイプがあります。

2. 電圧仕様が多い

補助継電器の電磁石コイルの電圧は、AC100V,AC200V,DC100V,DC24V,DC5Vなど多種があり、間違わないようにします。

3. 小型軽量化が進んでいる

例えば、IEC35mm幅レールにワンタッチで取付けが可能なタイプがあります。双接点化による高接触信頼性、豊富なオプションユニット、UL・CSA・CEなどの世界規格に適合などの特徴があります。

また、超薄型で省スペースのタイプは、6.2mm幅で多数の継電器を重ねて設置が可能です。制御盤を大幅に小さくできます。

参考文献
https://e-sysnet.com/relay/
https://jp.misumi-ec.com/vona2/detail/222303118204/
http://taku-web.com/electric/magnet_hojo.php

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