光スイッチ

光スイッチとは

光スイッチは光回線切替装置とも呼ばれ、光信号から電気信号に変換することなく、特定の信号を分岐したり、行き先を変えることができる光通信用デバイスです。

電気信号に変換する必要がないため、光通信の特徴である高速性を保ったまま切替が可能になります。

光スイッチは切り替え方式の違いで大きく3種類にわけることができます。

電気的なアクチュエータに入出力素子もしくは、光学素子を搭載、動かすことで光路を切り替えるメカニカル方式、静電気など微弱な力をつかって微小な光学素子位置を制御して切り替えるMEMS方式、基板上の光導波路両側にヒータを配置し片側のヒータを加熱、導波路の左右で温度差が生まれることで導波路内の屈折率を変化させ,光の伝播経路を変更する光導波路方式があります。

光スイッチの使用用途

高速通信としてかかすことができなくなった光通信における光路切り替えやON/OFFするデバイスに活用されています。

光通信を電気信号に変換してからスイッチングを行うと、その変換からスイッチングにかかる時間がボトルネックになります。その問題を解決するのに開発されたのが光のままスイッチングを行う光スイッチです。

実際には1つの光路上のデバイス故障などで使えなくなった時に、他の経路に切り替えることで安定した光アクセス環境の提供を継続的に行うために使用されています。

光スイッチの原理

メカニカル方式は、非常に簡単な構造で、プリズムなどの光学素子をスライドさせることで切り替えを行っています。制御系が容易で損失も少なく、光路切り替えの時だけの通電で済むため低消費電力にて実現可能ですが、大規模な切り替えには向かず、小規模な切り替えで活用されています。

MEMS方式は微細加工技術の進歩により作製可能になったマイクロミラーを利用した光スイッチで2枚のミラーで反射させスイッチングします。小型で集積することができ、高速動作に対応できるため、多チャンネルに向いています。常に通電が必要ですが、それぞれの素子を動かすのに必要な電力も小さいため、消費電力を抑えることができます。

光導波路式は平面に光導波路を作成する光波回路技術により実現され、熱や光、電気などの外部からの入力で屈折率を変化させるなどにより光路を変えます。損失は大きいが平面を積み重ねることが可能で小型・集積化を行いやすいという特徴を持っています。

参考文献
https://www.fiberlabs.co.jp/tech-explan/about-switch/

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