プリセッターとは
プリセッターは工作機械を使用する際に、工具の不具合や寸法の違いが無いかチェックするために使用されます。
工作機械を使用して金属の穴あけを行う場合にドリルビットに欠損などがあると、予定した通りの穴が開きません。この場合は加工に不具合が生じることになり、最悪のケースでは加工品全て使い物にならなくなってしまいます。
このため、ドリルビットの先端や形状、サイズなどをあらかじめ調べておく必要があり、このための機器がプリセッターです。また、工作機械に接続した状態で検査すると危険な上に手間もかかりますので、これらの手間を省くという目的もあります。
プリセッターの使用用途
プリセッターは頻繁に工作機械を使用する金属加工工場などで使用されています。
ドリルなどは速いスピードで回転して金属に穴を開けますが、ドリルビットの先端がかけていた場合は通常よりも穴あけ時間がかかってしまいます。すると、設定時間で穴を開けた場合には深さが不十分であったり、貫通させたかったのに貫通しなかったりする恐れが出てきます。また、サイズが異なると穴の径が変わってしまいますので、このような失敗を避ける目的でプリセッターは使用されています。
また、プリセッターで測定したデータは加工装置に送られます。
プリセッターの原理
プリセッターがドリルビットなど加工工具の形状を読み取る方法は3つあります。
1つ目はCMOSカメラで加工工具を撮影して、モニターに映し出します。カメラの良いところは遠近感が分かり、陰影から物体を立体的に捉えることができることです。また、撮影している加工工具を回転させることでおかしな点を見つけ出します。性能が高い一方でCMOSカメラを使用しますので価格は高くなります。
2つ目は投影タイプで、加工工具の反対側に設置されている光源から照らされた光で加工工具の形状を投影する投影タイプです。こちらもCMOSタイプと同様に加工工具の形状を目視で確認できるのですが、投影ですので立体的には分からずに最外郭以外の形状は分からないというデメリットがあります。しかし、価格は安くなります。
3つ目は接触タイプで、加工工具に直接触れてサイズを測りますが、加工工具の外径や長さなどしか測れず、螺旋状にくびれている箇所などの長さや複雑な形状などは分かりませんので、適切なサイズを使用しているかどうかを知る程度になります。しかし、価格は最も安いです。