セーバーソーブレードとは
セイバーソーブレードのセイバーソーとは電動のノコギリのことで、レシプロソーとも呼ばれています。
セイバーソーは電動ですので、切断する際にも手が疲れないので長時間を行う際には必須アイテムになります。また、セイバーソーブレードのブレードは刃のことであり、様々な素材から作られていますので、ブレードを交換することで木材のみではなく鉄などの硬い素材も切断することが可能になります。
セイバーソーの中には往復運動に楕円軌道を加えてオービタル機構を持っているものもあり、一般的なセイバーソーよりも切断力が高くなっています。
セーバーソーブレードの使用用途
セイバーソーブレードはセイバーソーの替え刃ですので、用途に合わせたブレードを選択して使用します。
柔らかい素材である木材や塩化ビニルの配管などの切断にはそれほど気を遣うことはありませんが、ステンレスパイプなど非常に硬い素材を切断する際には専用のセイバーソーブレードを用います。木材用のブレードでステンレスパイプを切断してしまうと、刃がすぐにダメになってしまい使い物にならなくなります。
セイバーソーブレードの形状は細長いので、狭い隙間にもアクセスできる上に電動で動きますので保持するだけで切断出来てしまいます。このため、庭の樹木の剪定作業などにも使用されています。
セーバーソーブレードの原理
セイバーソーブレードには素材の他にも刃の数や大きさ、ブレードの厚さ、長さなどの大事な要素があります。
セイバーソーブレードの刃の数は一つ一つの刃の大きさにも関係しており、刃の数が少ないと一つ一つの刃の大きさが大きくなります。刃の大きなセイバーソーブレードを使用すると、切断する際の速度は速くなりますが、刃が大きいので切断面が粗くなってしまうというデメリットがあります。一方で、刃の小さなブレードですと切断速度は遅いですが、切断面が綺麗になります。
厚みの厚いブレードは薄い物に比べて丈夫ですので、硬い物を切断する際には厚い方が適しています。一方で、厚みが厚いと切断面が雑になってしまう上に切削屑も多くなります。薄いと切断面は綺麗になりますが、刃が曲がりやすく折れやすくなります。
ブレードの長さは長い方が大きな物が切断できますが、作業性を考えると短い物の方が使いやすいと言えますので、ブレードは用途に合わせて選択することが大切です。
セーバーソーブレード
セーバーソーブレードの切断能力は、切断する対象物の材質とその太さ・厚さによって決まります。一般的に「最大切断寸法」と表記されることがあります。殆どのメーカーは切断可能寸法としてφ表記(直径寸法)、数値はパイプなど筒状の材料での切断可能寸法を表現しているので、この数値をもとに機種を選定するのが望ましいです。 さらに、切断能力を補填するためのセーバーソーブレードの付加機能として、振動を抑制することで身体の疲労軽減の効果が期待できる低振動機構、 雨水や粉塵に強い防塵防滴仕様、しゃくり動作によって切断速度が向上したオービタル機構といわれる機能があります。
低振動機構は、震動をカウンタバランスにより軽減します。より高い精度を求める作業に適しているほか、身体への疲労軽減の効果が期待できるといったメリットが挙げられます。
防塵防滴仕様は、粉塵や雨水に耐性のある構造となっており、雨天時の屋外作業であったり、粉塵の多い作業現場でも気を遣うことなく使用できます。
オービタル機構は、しゃくり運動をブレードの動きに追加することで、材料へのブレードの食い込みを大きくすることで、切断スピードを速くできる機能です。切断スピードは速くなる一方で、切断面が荒くなりバリが発生しやすいというデメリットもあります。
セーバーソーブレードの切断能力に関わる各種要素
- 切断する材料
鋼材、スパイラルダクト、ステンレス、木、鋳鉄、ALCなどの材料の違いによって能力が変わります。 - 山数(刃数)
セーバーソーブレードの刃数が多い程、切断面がバリのない状態に近くなりますが、切断速度は落ちます。逆に刃数が少ない程、切断速度は速くなりますが、切断面にバリが発生します。 - ブレード長さ(刃渡り)
各メーカー150mm~300mm程度のブレード長さがあります。ブレード刃渡りが長い方が切断面が広くなる一方で、本体へのブレも大きくなるので機器本体をしっかりと抑える必要があります。扱いやすさを考慮するのであれば、短いブレードの方が作業はしやすいです。 - ブレード厚さ
ブレードが薄いと切削屑が少なくなり仕上がりもキレイですが、材料が堅くてぶ厚い場合は、厚みのあるブレードが必要です。
セーバーソーブレードの使い方
セーバーソーブレードの使い方
①スピード調整:トリガーを引いた状態でダイヤルを回してスピードを調整します。
②材料への固定:切断したい対象箇所にセーバーソーブレードをあてます。
③切断:トリガーを引いて始動します。刃が切断個所からブレないようにしっかりと手で持ちます。
(刃が斜めになっていたりすると、折れる可能性があり大変危険です。)
参考文献
https://www.bildy.jp/mag/reciprocating_saw_blade/
https://www.bildy.jp/mag/reciprocating_saw/#i
https://www.bildy.jp/mag/reciprocating_saw/
http://benrikougu.com/saver-saw/