測量ソフトとは
測量ソフトとは、土地測量ソフトウェアとも呼ばれており、一連の点間の角度及び距離を決定するプロセスを支援するソフトウェアのことです。
3Dランドスケープを評価することで、点間の角度や距離の算出を行います。基本的には、地図や建物もしくはその他の地下公共のプロジェクトの境界を作成するときに、測量ソフトを用いた点の位置の測定が用いられます。
測量ソフトの使用用途
測量ソフトの主な使用用途は、交通網の設計と建設です。測量ソフトを用いることで、建設現場のレイアウト及びプロセスの改善に繋げることが可能です。また、手動による図面の更新を最小限に抑えられ、測量チームの生産性の向上に繋げることができます。
生産性と正確性が向上する一例として、ダクト作業のレイアウト作成が挙げられます。ソフトウェア未使用時と比較して約3分の1の時間で生成可能であり、レイアウトのエラー数も減少させています。
測量ソフトの原理
1. 計算機能
測量ソフトでは、膨大な量の座標値をマウスの操作1つで手間なく効率的に登録可能です。測量ソフトは、豊富な計算機能を用いることで、現場のサポートが可能で、各種トラバースの計算 (座標計算) や、二点狭角測量を一例とする、様々な測量及び計算機能を保有しています。
2. 平面・縦断・横断線形機能
測量ソフトは、平面線形、縦断線形、横断丁張、TS現地盤などの計算が可能で、CAD転送やTS出来形も可能です。平面・縦断・横断線形が連動するため、道路や河川の路線計算や端部での3次元計算実施時に高い作業効率で作業できます。
縦断線形では、平面線形との連動で縦断曲線の計算を行い、様々な場面で3次元丁張計算のシミュレーションが可能です。
3. 表示機能
計算結果をプレビューに表示可能なため、現場をイメージしつつ効率よく作業が進められます。測量ソフトを用いることで、3Dビューにより完成イメージを可視化が可能です。測量ソフトで入力された設計データ (平面や縦断、横断形状など) を3次元で視覚的にも確認できます。
その結果、工事の完成イメージを工事関係者間で共有できるようになります。さらに、施工段階におけるシミュレーションが可能です。設計データの入力ミスを防ぐなど、様々なシチュエーションでメリットがあります。
測量ソフトのその他情報
1. トラバース測量
トラバース測量は、測量技術の中でも基本的な手法です。基準点から順を追って測量して得た測点を結合し、折れ線を作成します。各辺の長さと方位角 (北を基準とした角度) や方向各を算出し、各点の位置を決定する測量手法です。
光波測距儀やセオドライトといった機械とプリズムを用いて2点間の距離と角度を測定し、座標を求めます。点同士の相対的な一菅家から緯度と経度に分けて座標に当てはめます。算出した座標を使用して平面図を製図したり、面積の計算を行ったりします。
2. 丁張
測量ソフトで計算可能な丁張とは、建造物を作る際に基礎の高さの目印として使用するものです。現場では木杭を打ち、水貫と呼ばれる水平の板を設置し、水平ラインを示します。
丁張設置では、作業の前に設計縦断図、横断図、構造図等の丁張の基礎となる設計値調査を実施が必要です。丁張計算実施時は設計値の計算と丁張計算を別紙に作成し、その計算根拠を明確にします。
3. 縦断図・横断図
測量ソフトで出力できる設計図の種類に縦断図と横断図があります。道路の図面を例に説明します。
縦断図は測点ごとの高さの関係を表記した図面で、横断図は測点ごとの構造物などの構成がわかる図面です。縦断図では、路線などの中心線の地盤高や計算高さを測点ごとに記載します。縦断図を用いることで、平面図だけではわからない道路の勾配等がわかります。
横断図では、進行方向に向かって輪切りにした図を記載します。縦断図の線形に対して、直角方向に描いた図面です。縦断図とは異なり、道路の構造を知ることができるため、道路の幅員や舗装構成など道路の構造を確認する際に役立ちます。
参考文献
https://www.autodesk.co.jp/solutions/surveying-software
https://www.kentem.jp/products/gt/