パラグライダー

パラグライダーとは

パラグライダー

パラグライダーとは、スカイスポーツの1種であるパラグライディングで飛行するために使用される機体一式のことです。

風を受けて浮かぶ翼 (キャノピー) を持ち、パイロットは足を使って地上を離れ、空中を飛び回ることができます。近年、多くの人々にその魅力が広まっており、趣味として楽しんだり、競技として行われたりしています。

また、国際航空連盟であるFAIのカテゴリーでは、ハンググライダーの1種に分類されています。

パラグライダーの使用用途

パラグライダーは主に以下のような用途で使用されています。

1. レクリエーション・観光

パラグライダーは、空中をゆったりと飛び回ることができるため、多くの人に楽しまれています。練習を重ねることで技術が向上し、離陸や着陸のスキルを習得できます。また、風景を楽しみながら飛ぶことができるため、自然を満喫したい人にもおすすめです。

観光地でのパラグライダー体験も人気があります。特に、山や海が近くにある地域では、その美しい景色を空から楽しむことができます。また、インストラクターと一緒に飛ぶタンデムフライトもあり、初心者​でも安心して体験できます。

2. 競技

パラグライダーは、国内外でさまざまな競技が開催されています。距離や高度を競うレースが主な種類で、上級者向けの競技もあります。また、チームで参加するリレー競技もあり、仲間と一緒に楽しむことができます。

3. 写真・映像撮影

パラグライダーは、空中からの撮影が可能で、美しい風景やスリリングなアングルを楽しむことができます。ドローンによる空撮も人気ですが、パラグライダーを使うことで、より自然な動きや視点での撮影が可能です。

また、自分自身が空中で飛ぶ体験を共有するために、SNSや動画投稿サイトにアップロードする人も多くいます。

パラグライダーの構造

パラグライダーは、主に以下の部分から構成されています。

1. キャノピー

キャノピーは、パラグライダーの翼部分で、軽量で丈夫なナイロン製の生地が使われています。生地の空気透過性を下げるためにコーティング処理が施されています。内部には細かい細胞状の構造があり、空気が流れることで翼が膨らみ、揚力が発生します。

2.  ハーネス

ハーネスは、パイロットが座る部分で、体に装着します。肩や足にストラップがあり、安全に空中を飛ぶことができます。また、ハーネスには、救命用のパラシュート (リザーブ) が収納されていることが一般的です。

3. ライン

ラインは、キャノピーとハーネスをつなぐ役割を果たします。複数本の紐があり、パイロットの操作によってキャノピーの形状を変えることができます。これにより、滑空速度や旋回などをコントロールできます。

パラグライダーの原理

パラグライダーが飛行する原理は、翼であるキャノピーの形状と、流れる空気の関係によって生じる揚力によってもたらされます。キャノピーの前縁にあるエアインテークから空気が入り、袋状に閉じられた翼の中で圧力がかかりキャノピーが翼の形状に広がります。

この膨らんだキャノピーによって、キャノピーの上面と下面で流れる速度に差が生じて、翼に垂直な向きに揚力が発生し、パラグライダーは浮上します。

キャノピーは、前縁が丸みを帯びた形状で、翼の上下での空気の速度差が生じやすくなっており、揚力が発生しやすくなっています。また、上昇気流に乗ることで、高度を維持したり、さらに高く上昇が可能です。

パラグライダーのその他情報

パラグライダーの歴史

パラグライダーの原型は、1964年にドミーナ・ジャルバートが考案した柔軟翼であるパラフォイルです。そして、1966年の4月に、登山家である三浦雄一郎が富士山での滑降した際に、ブレーキとしてパラシュートを用いた姿がスポーツの関係者の目に留まったことによってスポーツへの応用が考えられました。

実際にスポーツとして実用されたのは、1978年頃にフランスのスカイダイバーが山の斜面からスクエアパラシュートで降下したことが始まりと言われています。

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