電磁場解析

電磁場解析とは

電磁場もしくは電磁界解析は、電磁気現象を支配する基礎方程式を解くことを意味する。この方程式はマクスウェルの方程式と呼ばれる。最近では、解析的に解くというよりはむしろ、有限差分時間領域法や有限要素法などの数値解法を用いて、特定の物性値や境界条件などを与え解くことを意味する場合が多い。

電磁場解析は、時間的に変動しない電場などを扱う静電場解析や電磁波解析などを含み、その適用事例は直流モーターなどの電動機はもちろん、電子レンジやアンテナ、ワイヤレス給電など様々である。

電磁場解析の使用用途

電磁場解析は、電磁波や磁力などが、対象物にどのような影響を及ぼすかを調べるために行われます。自動車、宇宙、防衛などの幅広い産業で利用されていますが、特に、電気・電子機器などの製造業でよく用いられ、設計工程で使用される場合が多いです。対象物としては、スーパーコンピューターやノートパソコン、電子レンジ、アンテナ、モーター、スピーカーなど様々で、電磁波や磁力などが生じる部品もしくは装置に電磁場解析が実施されます。

電磁場解析の特徴

電場と磁場を合わせて電磁場といい、これは電荷によってつくられます。電荷が静止している場合は電場のみをつくりますが、電荷が動き、電流が流れると電場に加えて磁場が生じます。このように、電場と磁場は密接に関係しており、その関係を表したのが、マクスウェルの方程式です。電磁場解析は、このマクスウェルの方程式を基礎方程式としたいわばシミュレーションです。

解析手法としては、大きく分けて2つあり、1つは時間領域での解析法、そして、2つ目は周波数領域での解析法です。時間領域の解析法としては、有限差分時間領域法、伝送線路法などがあり、周波数領域の解析法としては有限要素法やモーメントなどがあります。

電磁場解析を行う最終的な目標は、回路や装置などの電圧や電流分布、もしくは、装置近傍の電磁界や遠方へ放射される電界を知ることにあります。これを達成するためには、現実的な時間で結果が出るようにモデルを作成し、適切な計算条件のもとで、解析を実行する必要があります。

参考文献

https://www.jstage.jst.go.jp/article/jiep1998/4/5/4_5_354/_pdf/-char/ja
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jsaem/22/1/22_7/_pdf

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です