安全カッター

安全カッターとは

安全カッター

安全カッターとは、薄い紙類を切断したり、布・シート類を切断したりする際に使用する工具です。

カッターによる事故は、出したままになっている刃による切創が一番の原因です。安全カッターは、この切創事故を軽減するために考案されました。

通常のカッターは、切断作業をした後、刃がそのまま出ていますが、安全カッターは自動で刃が元に戻るようになっていたり、刃が剥き出しになっていない作りになっていることで事故を防ぎます。使用する用途に合わせた安全カッターを使用することによって、作業の安全性や正確性の工場につながります。

安全カッターの使用用途

安全カッターは、学校やホビー、DIYなどから商店、事務、専門的な現場まで幅広い分野で使用されます。

特に商店やスーパーなどでは、開梱作業を頻繁に行う場合に、思わぬ切創事故を防ぐために使用する場合が多いです。また、学校では子供達の安全のために導入されています。

安全カッターの原理

安全カッターは、刃によって切創する危険を軽減するために設計されたカッターです。できるだけ、刃の露出が少なくなるように作られています。

刃の露出を少なくするために「刃が自動的に戻る機能を持つもの」と「刃が剥き出しになっていないもの」の2種類に分別されます。

1. 刃が自動的に戻る機能を持つ安全カッター

刃を装着する部分にスプリングがついているので、切断が終わり刃が対象物から離れると刃が自動的に本体に収納されます。

2. 刃が剥き出しになっていない安全カッター

刃が本体内に収まっており、剥き出しになっていないため、刃による切創を防げます。本体の一部にスリット状の窪みがあり、そこが刃の格納場所です。スリットに切断したいものを滑り込ませるようにして切断します。

また、「刃の露出を少なくする」という点以外に、安全カッターの刃は一枚刃であるという要素があります。通常のカッターは刃がきれなくなってきたら、先端の刃を折って新しくしますが、安全カッターの刃は一枚刃です。刃を折ることをなくすことで、刃を折るときの事故の軽減、刃の出し過ぎによるの思わぬ事故を防ぎます。また、刃が折れて混入するリスクを軽減します。

安全カッターの種類

1. スプリングタイプ

本体にスプリングが内蔵されていることによって、切断対象物から刃が離れると、自動的に刃が本体に収納されるタイプです。

2. フックタイプ

本体がくちばしのようなフック形になっており、「すくい切り」するタイプです。刃はほとんど本体に覆われていて、安全性に優れています。箱の中身を切ることなく開けることができるので、開梱作業に適しています。

3. グリップタイプ

グリップを握った時だけ刃が出ます。グリップを離すと刃が本体に収納されます。紙以外にも薄いゴムシート、フィルムなど切りにくい素材にも向いています。

4. セラミック刃タイプ

カッター刃がセラミック製で、刃先がラウンド構造のため、手に接触しても簡単に切創事故に繋がりにくくなっています。また、金属製の刃に比べ耐久性があるので、替え刃の頻度が少なくて済みます。替え刃の頻度が少ないことも事故軽減策の1つです。

5. 落下防止用コード穴つきタイプ

本体の後部に穴があり、不意な落下や紛失を防ぐために紐やコードがつけられるようになっています。

6. 左右両用タイプ

右利き・左利き両方に対応したモデルが多くあります。利き手に合わせたタイプを使用することも、事故防止につながります。

7. 使い切りタイプ

替え刃を交換する必要がないので、誤って刃先に接触して切創する危険がありません。

安全カッターのその他情報

1. 安全カッターの使い方

安全カッターとはいえ、正しく使うことが事故軽減には重要です。

  1. 刃先を出しすぎない
  2. 正しい姿勢で使用する
  3. 手の位置を安全な位置に置く
  4. 焦らず、慎重に作業を行う
  5. 対象物にあった種類の安全カッターを使用する
  6. 使用後はきちんと保管場所に戻し、交換した替え刃は、すぐに安全に始末する
  7. 切りにくくなった刃は事故につながりやすいため、早めに交換する

2. 安全カッターの使用動画例

 

参考文献
http://www.noga.co.jp/products/pdf/threadrepair/doc_threadrepair09_01.pdf
https://www.monotaro.com/p/0920/2331/
https://www.olfa.co.jp/kitter.html
https://sakidori.co/article/387867

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