ウレタンシートとは
ウレタンシートとは、ウレタンゴムを均一なシート状に加工した防音建築や緩衝シートに使用される樹脂製品の総称です。
ウレタン素材の硬度は主に発泡の大小で決まり、事務用品のウレタンマットから、台所スポンジまで発泡の大きさで用途が変わります。街中の音楽スタジオやライブハウスの施工では、通常の吹き付け発泡ウレタンではなく、硬化ウレタンシートを用いて防音壁を作り出しています。
実験用としては、被体の (kN/m) を測定の際に下敷きとして使用し安全を確保します。
ウレタンシートの使用用途
ウレタンシートの主な用途として、家屋の断熱材、音楽スタジオ内部の遮音材、重機材における緩衝材という衝撃緩衝保護板という役割のほか、低反発の特性を活かしたマットレスやリラックス枕、スポーツ、フィットネス目的のジムマットなども挙げられます。
樹脂材質なので油脂耐性に優れていることもあり、業務用機械や器具の下敷きとして安定性とグリップ力を発揮しています。また、グランドピアノなどの大型楽器設置の際にも防音と安定性、床材の保護を兼ね、賃貸マンションなどで重宝されるシートです。
ウレタンシートの原理
ウレタンシートは、ウレタン結合している重合体の樹脂製品です。発泡の有無、気泡の大小により「軟化ウレタンシート」と「硬化ウレタンシート」に大別されています。また、シートの形状ではないものは単に「発泡ウレタン」と称されています。
原料として、ポリオールとジイソシアネートを化合させて製造する方法が一般的です。ただし、インテリアシート、エクステリアや床材としてデザイン性を優先させたウレタンシートはこの範疇ではなく、他の樹脂素材や硬化材質等を混合させて商品化されています。
軟化ウレタンシートは通電しないので、電気絶縁体として音楽機材等にも活用できます。薄手だと美術品搬送のラッピング、引っ越し業者御用達の搬入シートなどが身近な例です。硬化ウレタンシートはグレーチング材などグリップ機能に注目した部品から、道路や通路の標識がわりにマーキングシートとしても活用可能です。
ウレタンシートの種類
1. 発泡ウレタンシート
発泡ウレタンシートは、発泡剤を添加してウレタンゴムを発泡させ、シート状に成型した製品です。このシートは軽量で柔軟性があり、優れた緩衝性や断熱性を持っています。主にクッション材やパッキング材、座布団など、さまざまな用途に利用されています。
2. 高密度ウレタンシート
高密度ウレタンシートは、ウレタンゴムを高密度で成型したシートです。このタイプのシートは耐久性が高く、硬度を持っています。特に防音効果や振動吸収性に優れており、音響室や機械の振動制御に広く使用されています。その高い密度と硬度により、騒音の軽減や振動の抑制を実現し、快適な環境を実現可能です。
3. 硬化ウレタンシート
硬化ウレタンシートは、ウレタンゴムを硬化させて作られたシートです。このタイプのシートは高い硬度と強度を持ち、耐久性にも優れています。建築用途や工業用途で広く利用されており、特に防音壁や防振パッドとして効果的です。硬化ウレタンシートは、騒音の遮断や振動の吸収、構造部材の強化に貢献し、安全性と快適性を向上させます。
4. 粘着付きウレタンシート
粘着付きウレタンシートは、ウレタンシートの一面に粘着剤が付いた製品です。簡単に固定できるため、DIYや修理作業に便利です。振動吸収や防振効果を求める機器や構造部品の補強に使用されます。粘着付きウレタンシートは、しっかりと固定するだけでなく、振動や騒音の軽減にも効果的です。
5. 耐熱ウレタンシート
耐熱ウレタンシートは、高温環境に耐えるために耐熱性能が強化されたシートです。高温耐久性や耐火性があり、断熱材や耐熱パッドとして使用されます。耐熱ウレタンシートは、高温状態での安全性や耐久性を確保し、熱による損傷や火災のリスクを低減します。