エンジン

エンジンとは

エンジン

エンジン (英: Engine) とは、熱や電気など、世の中に存在するあらゆるエネルギーを力学的運動に変換する機械の総称です。

しかし、一般的には自動車や航空機、船舶などのシリンダー内熱エネルギーを生み出し、力学的運動に変換する内燃機関のことを指します。エンジンという名称は、古フランス語で機械などを意味する「engin」と、ラテン語で機械を意味する「ingenium」が由来となっています。

エンジンの原理

エンジンの原理は、熱力や電力、圧力などのエネルギーを変換器によって力学的運動に変換したシンプルなものです。

一般的にエンジンとして認識されている内燃機関であれば、密閉されたシリンダー内でガソリンなどの燃料を爆発させ、生じた空気の膨張によってピストンを動かし、車などを動かしています。

電力や圧力などの内燃機関以外のエンジンも、エネルギーを発生させるまでの過程やエネルギー変換の仕方が違うだけで基本的な原理は同じです。

エンジンの使用用途

エンジンは、物体を継続的に動かす際に使われる機械です。

一般的にエンジンとして認識されている内燃機関は、自動車や自動二輪車 (バイク) などをはじめ、航空機や船舶、建設機械、機関車、自家発電、発電機など、あらゆるものに使用されています。

自動車や自動二輪車以外に使われる内燃機関のことは、汎用エンジンと言われ、産業エンジンとも呼ばれます。

エンジンの種類

一般的にエンジンは自動車に搭載されているような内燃機関のことを指すため、内燃機関がエンジンだと認識されることが多いですが、厳密にはあらゆるエネルギーを力学的運動に変換する機械がエンジンです。

エネルギーの種類によって、次のようなエンジンが存在します。

  • 蒸気機関 (外燃機関)
    水蒸気の膨張・凝縮の力を力学的運動に変換
  • 空気呼吸燃焼機関
    大気中の酸素を燃焼させ生み出した熱エネルギーを力学的運動に変換
  • 電気モーター
    電力を力学的運動に変換
  • 物理動力モーター
    物体の持つ空気圧や液圧などの位置エネルギー (ポテンシャルエネルギー) を力学的運動に変換
  • 分子モーター
    化学エネルギーを力学的な運動に変換

また、使用する燃料の種類や変換の仕方の違いによって次のような種類が存在します。

1. ガソリンエンジン

ガソリンを燃料として用いるエンジンです。

主に気化器で気化させたり、シリンダー内に噴射したりすることでガソリンを供給し、それを電気着火で爆発させて動力を得ます。細かい制御ができることから自動車や小型の航空機などに使用されます。

2. ディーゼルエンジン

圧縮し高温になった空気内に石油を噴射することで爆発を促し、動力を得るエンジンです。商用車 (バスやトラック) 、船舶、自動車などに使用されます。

3. ロータリーエンジン

楕円形のハウジングと、その中にあるおむすび型のローターの隙間で燃料を爆発させ、ローターを回転させることで動力を得るエンジンです。自動車などに使用されます。

4. ジェットエンジン

ガスタービンからタービンを取り除き、そのまま高速でガスを噴射することで動力を得るエンジンです。ロケットエンジンなどもジェットエンジンの一種で、主に航空機やロケットなど、大きな推進力が必要なものに使われます。

5. ガス機関

ガスを燃料として使用するエンジンです。ガスを燃焼させ、動力を得ます。現在は、天然ガス車や、水素ガス車など、自動車などに使用されています。

6. 焼き玉機関

高温に加熱した燃焼室の一部に石油燃料を噴射して爆発させることで動力を得るエンジンです。今現在は小型ディーゼルエンジンが使われているため、あまり使われることはありませんが、以前は小型船舶などに利用されていました。

7. 石油機関

灯油や軽油を気化器で気化させ、電気着火して爆発させることで動力を得るエンジンです。農業機械や工業機械、小型船舶などに使用されます。

8. ガスタービン

高温の燃焼ガスをタービンで力学的運動に変換するエンジンです。主に発電機や船舶などに使われます。

9. 蒸気タービン

高温高圧の蒸気をタービンで力学的運動に変換するエンジンです。高温高圧の蒸気を生み出すボイラーが必要で、主に発電機や大型船舶などに使われます。

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