マグネットキャッチャーとは
マグネットキャッチャーとは、磁石の吸着力を利用して扉や蓋を閉じた状態に保持する部品です。
主に家具、キャビネット、各種筐体などの場所で利用されています。構造がシンプルでコンパクトなため、取り付けスペースが限られている場合にも有効です。
マグネットキャッチャーは、本体と受け座 (ストライクプレート) で構成されています。本体には磁石が内蔵されており、受け座は金属製 (多くは鉄製) で、磁石に吸着されることで扉などを保持します。マグネットキャッチャーは、シンプルさゆえの耐久性と設置の容易さが利点です。またラッチのような機械的なロック機構を持たないため、開閉時の操作がスムーズで、音も静かな点が特徴です。
マグネットキャッチャーの吸着力は製品によって異なり、保持したい扉の大きさや重量、使用環境に応じて適切な製品を選ぶ必要があります。吸着力が強すぎると扉を開けにくくなり、弱すぎると扉が簡単に開いてしまうため、注意が必要です。一般的に、吸着力は「kgf」 (キログラム重) という単位で表示されており、マグネットキャッチャーがどれだけの力で吸着するかを示しています。
マグネットキャッチャーの使用用途
マグネットキャッチャーの使用用途として、家具の扉、産業機器の筐体、建具の3つを解説します。
1. 家具の扉
マグネットキャッチャーは、キッチンキャビネット、食器棚、クローゼット、本棚など、さまざまな家具の扉に広く使用されています。特に、ハンドルやつまみがないシンプルなデザインの扉 (プッシュオープン式など) と相性が良く、扉を軽く押すだけで開閉できるため使い勝手が向上します。
2. 産業機器の筐体
精密機器や電子機器を収納する筐体の扉にもマグネットキャッチャーが用いられます。頻繁に開閉しない場所や、振動などで扉が開いてしまうと困る場所に適しています。
3. 建具
室内ドアや収納扉など、建具にもマグネットキャッチャーが利用されることがあります。特に、開き戸でラッチを使わずに扉を閉じた状態に保ちたい場合に有効です。