角膜トポグラフィーとは
角膜トポグラフィーとは、角膜表面の形状を測定する検査機器です。
視覚によってものの形状や色を知ることができます。視覚とは眼球が光を感じて情報を脳に送るシステムです。眼球はいくつかの器官によって構成されていますが、その器官のひとつが角膜です。角膜は眼球の最も外側に位置しており、光を眼球内部へと屈折させて集光し、網膜で像を結ぶ手助けをします。さらに眼球内にゴミが入るのを防ぎ、保護する役割も果たします。角膜が歪むと、正しく集光できなかったり屈折できなかったりするため、視覚に影響を与えます。
角膜が正常に機能しているかどうかを検査するのが、角膜トポグラフィー (角膜形状解析) です。検査に使用する測定装置も角膜トポグラフィーと呼ばれています。被測定者は眼球を大きく開けて角膜トポグラフィーの前に座り、検査測定中の数秒間はまばたきをなるべく我慢します。
角膜トポグラフィーの使用用途
角膜トポグラフィーが使用されるのは主に眼科です。
1. 角膜形状の解析
角膜トポグラフィーは角膜形状のすなわち角膜の曲率を測定します。涙液層、マイボーム腺、眼の表面や瞼の縁等の撮影や観察を行うこともできます。円錐角膜や不正乱視の有無は角膜トポグラフィーを使用しない診察ではわかりにくい状態ですが、これらの症状を見つけることが可能です。またオルソケラトロジーを実施する時には、角膜の形状を正確に把握する必要があります。
2. 眼球手術前後の比較
角膜トポグラフィーを使用することで白内障手術の前後の状態を把握可能です。すなわち、手術が有効なのかの確認ができます。白内障の他にも円錐角膜、角膜疾患、角膜変性、角膜移植などの手術を行う際に前後の様子を検査するのが角膜トポグラフィーです。
3. コンタクトレンズのフィッティング
角膜トポグラフィーはコンタクトレンズのフィッティングを検査する際にも使用します。コンタクトレンズは眼球に接触させます。そのため眼球形状の把握はコンタクトレンズのフィッティングにとても重要です。