コネクタボディとは
コネクタボディとは、電気コネクタの主要構成部品で、接点端子を収容し保護する絶縁性の筐体部分です。
コネクタボディは接点端子の正確な位置決めと確実な接続を実現する重要な役割を果たし、高い寸法精度で設計され、嵌合時の位置ずれを防止する構造を持っています。また端子の絶縁性能を確保するため、耐熱性や耐薬品性に優れた樹脂材料が使用され、使用環境に応じて防水性や耐振動性を持たせるための構造も採用されています。
コネクタボディの設計では端子の保持力や嵌合力、さらには組立性や作業性も考慮され、端子の挿入や抜去が容易で、かつ使用中の抜け防止も確実な構造が求められます。また、誤挿入を防止するための極性キーや嵌合状態を確認できるロック機構なども備えています。近年では、高速信号伝送に対応するため電磁シールド性能を持つコネクタボディも開発されており、デジタル機器の高性能化に貢献しています。
コネクタボディの使用用途
1. 産業機器の配線接続
工作機械や産業用ロボットなどの産業機器では、電源や制御信号の配線接続にコネクタが使用されます。コネクタボディは、振動や衝撃の多い環境下でも確実な接続を維持し、機器の信頼性向上に貢献します。またメンテナンス時の着脱作業を容易にし、作業効率の向上も可能です。
2. 電子機器の実装
電子機器の基板実装では、信号線や電源線の接続にコネクタが多用されます。コネクタボディは高密度実装に対応した小型設計で、限られたスペースでの実装が可能です。また基板への実装強度を確保しつつ、リペアや交換作業も考慮した構造となっています。
3. 車載機器の接続
自動車の電装品では、過酷な使用環境に耐える堅牢なコネクタが必要です。コネクタボディには高い防水性と耐振動性が要求され、温度変化や化学物質にも強い材料が使用されます。また組立ラインでの作業性を考慮し、確実な嵌合確認が可能な構造が採用されています。