粘着ローラーとは
粘着ローラーとは、粘着テープの粘着面を外向きにしてロール状に巻いた形状をした掃除用製品の総称です。
粘着クリーナーやロールクリーナーと呼ばれることもあります。コロコロと転がすだけで、取りにくいゴミや埃をキャッチでき、手軽に使えるため、一般家庭でも広く普及しています。粘着ローラーは、一般的に本体、粘着テープ、ハンドルで構成されています。本体は、粘着テープを巻き取るための軸と、テープを保持するための枠でできています。粘着テープは、ゴミや埃を吸着するための粘着剤が塗布されたテープです。ハンドルは、本体を握って操作するための部分です。
粘着ローラーのカットタイプとして以下の3種類が挙げられます。
- ワンカットタイプ (本体の端に1ヶ所切れ目)
- ミシン目タイプ
- スパイラルタイプ (らせん状に切れ目)
粘着ローラーの使用用途
家庭用として広く普及している粘着ローラーですが、産業分野においても使用されています。産業分野で粘着ローラーを選ぶ際には、用途に合った粘着力、材質、サイズを選ぶことが重要です。
1. 製造現場
半導体や液晶パネルなどの製造現場では、微細な塵埃が製品の品質に大きな影響を与えるため、クリーンルーム内で作業を行う際に、作業服に付着した塵埃を除去するために粘着ローラーが使用されています。クリーンルームでは、細かな紙粉すら厳しく管理されるため、粘着ローラー自体からゴミが出にくい素材のものが使用されます。粘着部、巻き芯ともにプラスチック製にすることで、紙粉の発生を抑える製品もあります。また、電子機器の製造現場では、特定の成分による汚染が原因で不良が起こることがあるため、それらの成分を使用していない粘着ローラーが使用されます。
2. 食品工場
食品工場では、製品への異物混入を防ぐために、作業員が作業場に入る前に粘着ローラーで衣服の毛髪やホコリを除去することが義務付けられています。